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日本語のために (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30)

日本語のために (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30)

日本語のために (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30)

作家
池澤夏樹
出版社
河出書房新社
発売日
2016-08-26
ISBN
9784309729008
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日本語のために (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 30) / 感想・レビュー

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KAZOO

30巻目です。この巻は池澤さんのおもいが詰まっている巻になっているのでしょう。今までにこのような巻が全集に収められているのは見たことがありません。祝詞や古典辞典の一部、さまざまな有名人の漢詩、仏教書の一部、聖書、琉球語、アイヌ語、アイヌ語辞典、辞書の言葉、ということで例えば「恋」という言葉の意味を様々な国語辞典から引用して比較したりと楽しんでいる感じです。十分私も楽しみました。再度読もうと思っています。

2016/09/01

starbro

池澤夏樹=個人編集 日本文学全集全30巻完読チャレンジ第ニ十弾です。本巻はまさに池澤夏樹の拘りによって誕生した巻だと思います。文学全集の1冊というよりも学術書のような感じなので、個人的にはまだ収録できていない作家の作品に費やすべきなのではないかと考えます。少なくとも全30巻の中では一番売れないのではないでしょうか?

2016/09/29

アルピニア

2018年の一冊目として選択。全10章中6章まで読了。各章で取り上げられている項目が印象的で池澤氏の信念を感じる。(コメントに記述)1章「古代の文体」の『祝詞』は声に出して読むと以前から知っている懐かしい響きだという気がした。「起こってほしいことを言葉で唱えてその実現を待つ。祈りとは言葉による事態の先取りである。これが呪文の原理だ。」まさに言霊だと思った。7 章「アイヌ語」の『神謠』は「名を解く」という内容が興味深い。『あいぬ物語』の「序」(金田一京助氏)が山部安之助氏の想いを伝えていて胸に響いた。

2018/01/04

ぐうぐう

『日本文学全集』の巻数で言えば最終となる三十巻目は、かなり風変わりな内容だ。「日本語のために」と題し、文学作品ではなく、日本語の様々なサンプルや日本語に関する考察を収録している。古代の文体として祝詞が紹介され、「古典基礎語辞典」から基本となる言葉をいくつか抜粋している(これがおもしろく、タメになる!)。漢詩・漢文、アイヌ語、琉球語、宗教の文体として仏教とキリスト教(様々な訳による「マタイによる福音書」の比較!)、そして政治の言葉として大日本帝国憲法など、多彩なラインナップで読み応えがある。(つづく)

2016/08/31

やいっち

アイヌ語やヤマト言葉(なんて一体の言葉があるのか分からないが)、沖縄の言葉。漢語の影響も大きい。縄文の言葉はどうだったのか。朝鮮や大陸からの人々の流入に伴って、彼らの言葉や文化が弥生文化を生み出し、縄文語の古層に溶け込むか、上塗りされていったのだろう。  地名や旧い人名などに縄文語の名残があるのだろう。北海道や東北などの地名に、無理やりヤマト言葉で漢字表記を宛がわれたんだろうなと感じるものがある。

2017/05/11

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