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図説 日本妖怪史 (ふくろうの本/日本の文化)

図説 日本妖怪史 (ふくろうの本/日本の文化)

図説 日本妖怪史 (ふくろうの本/日本の文化)

作家
香川雅信
出版社
河出書房新社
発売日
2022-01-26
ISBN
9784309763095
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図説 日本妖怪史 (ふくろうの本/日本の文化) / 感想・レビュー

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パトラッシュ

漫画やアニメで多く扱われるため妖怪については一応知っていたはずが、実際はわかったつもりだけだったのを思い知らされる。危険をもたらす疫病や災害、怨念や怪異を形や名前を持つ荒ぶる神や妖怪とし、少しでも理解しようと努めた日本人の心の軌跡が見えてくる。古代から水木しげるまで豊富に収載されたビジュアルで、その時々の歴史と生きた人の心性が妖怪が密接な関わりを持って想像されてきたことがわかる。特に出版ビジネスが成立した江戸時代に、様々なメディアで妖怪が広まっていった有様は楽しい。今思えば口裂け女も妖怪の一種だったのか。

2022/09/17

keroppi

図書館の新刊コーナーで見つけて。楳図かずお「こわい本 猫」を読んだとこなのに、この表紙は化け猫だ😱古代から現代まで、妖怪がどう扱われていたかを様々な図版と共に紹介している。自然や病への恐れから生まれた妖怪が、江戸時代にはキャラクター化し、現代では現代なりの妖怪(口裂け女、等)が生まれていく。人間の心の闇や弱さがあるかぎり、妖怪は出現するし、ある意味人間を救ってくれる存在なのかもしれない。

2022/03/06

藤月はな(灯れ松明の火)

怪異とは元々、人間が相対する自然への畏れの表れだった。しかし、時が経つにつれて怪異は属性を付与され、「妖怪」としてビジュアル化されるにつれて神秘性を剥ぎ取られる。その為、不可解な現象を人間社会における心理に紐づけられたり、社会風刺などの為に戯画化されたりと遂には娯楽として消費されるようになったのだ。黄表紙や絵巻物における妖怪像を研究してらっしゃる香川先生の著なので黄表紙への紹介は特に熱が入っているように感じた。一方で妖怪が平面画に占められるのは怪異が化現するのではないかと言う畏れがあったという言が興味深い

2024/08/15

よこたん

“説明のつかない出来事を前にした時、人はたまらない不安と混乱を覚える。それを少しでもやわらげるため、妖怪というかりそめの説明をもちだすのである。” 名前があるかないかで、怪異に対する安心感が違うのだろうか。見えないのも、おそろしげな姿が現れるのも、どっちも嫌だけど。『風土記』の夜刀の神から、現代のツチノコ、コックリさん、口裂け女などまで、時代時代で妖怪の様子も移り変わっていく。鬼、天狗、怨霊、そして江戸時代頃からキャラクター的な化物がもてはやされる。上手じゃない絵のほうが何だか怖い。これは読みごたえあり。

2022/06/06

スプリント

徐々に妖怪のイメージが変わっているのがわかる。 江戸時代から愛嬌のある妖怪像が培われてきたようだ。 空想して絵を描くことが好きな人はいつの時代もいたようでほっこりする。

2022/03/06

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