人間と動物: 構造人類学的考察 (文化人類学叢書)
人間と動物: 構造人類学的考察 (文化人類学叢書) / 感想・レビュー
MIRACLE
アフリカの三民族(スーダンの牧畜民、コンゴの狩猟民、タンザニアの農耕民)における動物に対する考え方と、その思想への影響を考察した本。三民族の動物観を対比することで、各民族の世界観のあり方を明らかにしている。読者にとって、各民族についての知識は、検証不能だ。民族知識という不確実な事実をもとに、議論をおこなうことには、限界があるのだ。そのため、本書は、立論が脆弱で、説得力を欠いている。自分自身の、すなわち、欧米の動物観をもとに論じる必要があった。話題が魅力的なだけに、残念だ。
2014/08/12
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