オトメの身体: 女の近代とセクシュアリティ
オトメの身体: 女の近代とセクシュアリティ / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
〈乙女〉から〈処女〉へ、近代の時空間のなか、変貌する少女たちの身体感覚。〈ブルジョワ的身体〉に目覚めていくオトメたち。処女性、子宮病、性をめぐる俗説など女の身体を取り巻く様々な問題に及ぶ。
2023/04/15
kei
女性の身体がどのように表象されていくのか、”処女”という言葉が現在でも複数の意味をもつ言葉(「わかい女性」と「”純潔”な女性」の二種類)として扱われる歴史的経緯がわかり、面白かった。(前々から疑問に思っていたので。) 婚姻における男女の非対称性を、「純潔な女性」の身体的価値を高めることで男性にも純潔を要請しようとしたが、結果的に女性の身体のモノ化を促してしまった、というのは目からウロコ。根本における非対称さが変わらなければ、強者は強者であり続けるだけということか。
2014/09/04
BsBs
男女間格差の発生に関する話など興味深い部分はあるにはあるのだが、どうにも煮えきらなかった。 日本で科学的思考が一向に定着しない原因の一端を見た気がする。戦前の批評家の意見もひどいの一言だが、戦後に書かれたはずのこの本の書き方もまあひどい。推定・伝聞調で書いている部分が多くしかも肝心なところに限ってそうだから資料としての信憑性が疑われる。しかもいちいち表現が回りくどい。独自の表現がほとんど説明なしに出てきたりもする。 しかしこれは日本のフェミニズムにおける名著として知られている。そう考えると、言葉を失う。
2017/03/25
Gen Kato
明治・大正の女性たちは自分たちの肉体とどう向き合っていたのか。「不浄」とされる発想の根本は現代も根深く変わっていないなあと考えさせられつつ。当時の生理用品のあれこれ、とても参考になりました。コレに関しては間違いなく、便利でいい時代になりました。
2015/03/01
すばる
切り口が珍しく、興味深く読めました。著者の男性としての視点が入っていない所が読みやすかったと思います
2014/02/17
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