文化としての他者〈復刊版〉
文化としての他者〈復刊版〉 / 感想・レビュー
K.H.
ナイーブな感想。困った。ほとんど理解不能だった。このポストモダンな用語法についていけない。自分の読解力のなさを棚に上げてなんだけど、フェミニズムに本当にこんな用語法が必要なのかな、届けるべき人(サバルタンの女性)に届かない書き方に何の意味があるのかな、という気がする。また、論の何割かは他のフェミニズム理論(特にクリステヴァ)への批判に充てられていて、なんだか往年の左翼運動の内ゲバを連想してしまった。ただ理解できないのは悔しいので、もう少し遡って勉強してからいつか再挑戦したい。
2022/09/14
原玉幸子
正しく精神分析学と哲学との融合に悩む1990年頃の脱構築の潮流の中、主にマルクスとフェミニズムに言及した(論説と言っていいですが各章の発表先が違うことで)哲学エッセイです。否定的に読むにせよ、肯定的に読むにせよ、マルクスとフロイトは、歴史の文脈の中で矢張り大きな存在だったことが、ひしひしと伝わってきます。(読書時間が充分確保出来ず、難解な箇所は流すというか飛ばしましたが。)著者専門が興味の領域で、世の中を回りくどく難解に解釈したい人には、文学評論の第三部はお薦めです。(◎2020年・夏)
2020/07/23
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