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女ぎらい――ニッポンのミソジニー

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

女ぎらい――ニッポンのミソジニー

作家
上野千鶴子
出版社
紀伊國屋書店
発売日
2010-10-06
ISBN
9784314010696
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女ぎらい――ニッポンのミソジニー / 感想・レビュー

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めりの

子供の頃から男の子じゃなくて申し訳ないと両親に、特に父に対して感じていました。父が亡くなってすごく開放感がありました。あんなに可愛がってもらったのに。親戚が男の子やったら良かったのにと、悪気なく話しているのを何度も聞いていたので、そうか女の子はダメなのかと思っていました。父から言われた覚えは1度もなかったのに。なんだか変な誤解してたな。私ミソジニーかー。自覚なかったな。恥ずかしい。

2019/12/21

踊る猫

この本で批判されている、まさに「女ぎらい」な社会を生きてきた「男」として興味深く読む(そんな社会に加担した覚えはないが、その自覚自体この「ホモソーシャル」な「男社会」で安寧と暮らしている怠慢の産物だろう)。ぼくからすればボーヴォワール的に「女になる」のと同様に男だって例外はあれどどこかで(たぶんに性愛を通して)「男になる」「男に染まる」ものなのだと異論も言いたくなるし、他にも言いたいことはあるがしかしこの本の論点から切実に「逃げちゃダメだ」とも思った。彼女の指摘する「男」とこのぼくの実感のズレはどこから?

2024/04/21

katoyann

ミソジニー(女性蔑視/女性嫌悪)について文学作品や社会的に話題となった事件を事例として分析した、フェミニズム研究の本。セジウィックのホモソーシャルという概念を援用しながら、女性を性的に支配ないし所有することが男らしさを規定し、女性は男性から性的に承認されることで女らしさのステータスを確認すると分析する。それが女性を性の客体としか見做せない男性の女性蔑視であり、女性にとっては自己嫌悪の源泉になるという。現代思想のキーワードが頻出するので易しいとは言えないが、差別の構造を理解する上では貴重な本である。

2023/08/22

Narr

再読本。バイブルの一つ。フェミニズム専門書。フェミニズムを志向する際、必ず向き合わなければならないのがミソジニー(女性嫌悪、女性蔑視)だ。筆者上野千鶴子はこのミソジニー、とりわけ日本に蔓延るミソジニーを鋭くユーモアに溢れた知性と筆致で書き下す。だからこそ多大に読む価値がある。何しろ、今まで自明としていた世界観がどれほど他者を傷付け、それを正当化してきたか気付かされるからだ。一度目に読了した時の衝撃を未だに思い返す。しかし、良き方向に実践できているかは怪しい。何度でも立ち返るべき良書。

2020/06/03

ラテちゃん

男女平等について学ぶ機会があったのだがなんだか腑に落ちないところがあって本書を手に取る。上野さんの本は初読みだったので、まずは切り口の鋭さに関心。そして自分の長年におよぶ(幼少期からの)疑問やフラストレーションが溶解していくのを感じた。社会的性差であるgenderを論じる際に生物学的性差sexualityを抜きにして論じれば、つまり公の場で語るのがタブーとされがちなsexの問題をオブラートに包んで論じれば男女差別の本質は浮かび上がってこない。男性の女好きの本質は女嫌い(ミソジニー)、そして女自身の誰もが自

2015/11/27

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