現代日本の開化: 夏目漱石1 (読んでおきたい日本の名作)
現代日本の開化: 夏目漱石1 (読んでおきたい日本の名作) / 感想・レビュー
ふみら
夏目漱石の四つの講演。令和の現代日本にも通ずるものが多々あった。本題に入る前になぜ講演に呼ばれたか等の経緯を語るのが実に人間味があって面白かった。開化は本来内から出るものだが、現代(当時の)日本では外発的なものだった為、空虚の感だったり、不満や不安がつきまとった。だから、数年後の日中戦争や太平洋戦争へと進んでいってしまったのかなぁ。人は義務的なものには活力を節約しようとするが、自ら進んで適意の刺激を求めることに対しては活力を消耗しようとする。仰る通り。この本はもっと多くの人に読まれるべきだと思った。
2022/09/25
くろず
夏目漱石は相当頭のきれる人だったんだな。今の日本を予想している 講演をそのまま文書化していたので、話の前置きなども読めてとても面白かった。
2022/07/05
トマズン
「現代日本の開化」は現総理に読ませたいものである。 「私の個人主義」個人主義とは自己本位に基づくものだと思っていたので そこに他者への視点が入ってくるは意外で 他を尊重してこその個人主義なのだという事に気づかされました。 変化を余儀せざるを得ない事は自然の成り行き上仕方のない事なのかもしれないと 「中味と形式」を読んで思いました。現代の話の様で これらが明治に書かれたものだという事に驚きです。
2015/02/11
ayaka
小説で親しんでいる夏目漱石も、演説してたんだなーと新鮮味を感じた記憶がある。高3の時、予備校の先生に薦められて読んで感動し、大学の授業でも使われたという馴染み深い本。明治時代に始まった、今までの封建的な人生観からの転換は、なかなかワクワクするものがある。
2014/10/17
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