悪への自由: カント倫理学の深層文法
悪への自由: カント倫理学の深層文法 / 感想・レビュー
eirianda
難しい…。他にも著者の本があるので、読んでみる。悪であることと常に葛藤し、道徳的であろうとするのは大前提なのか。そういう意味での『悪への自由』なのか。それはもう、誠実に生きる、なんてとんでもない土台無理な態度じゃないか(私凡人なので)。これはしんどい生き方だが、やはり限界状況に置かれてから心に沁みそう。
2017/10/27
菫
カント倫理学をある程度知っている者向けに書かれているので、哲学や倫理学をかじったとも言えないほどほんの表面しか知らないわたしには、難しくて、メモをとりながら読まなければ頭からすり抜けていくようだったし、一時間に数十ページほどしか読めなかった。わからないところは多々あり、わかったつもりのところも本当にわかっているのか自信はないけれど、おもしろかった。まだ学びたい。
2013/07/23
naka
第3章の自由による因果性の話が面白かったです。カントが自然必然性を認めたうえで自由を確保しようとする際に、可想界と可感界の2世界説を用いて、前者の後者への影響の結果としての行為という説明を行いますが、結局その影響とは可感界においてのみ成立する因果ではないかと疑問に思っていました。本章ではこれを、可感界の行為は可想界の出来事の現象であるという形で解釈していてなるほどとなりました。また、根源的な現在という考え方を持ち出し、現在を境に、過去では自然因果が成立、未来は自由に開かれているという解釈も行っており、
2024/03/31
@を
非常に明快でカント倫理独特の冷たさがよく描かれているように思う。筆者独自の見解はおそらく「行為が生起する時としての根源的現在」及びそこから帰結する「自由の実在論的解釈」であり、これもとても面白かった。崇高論に触れなくても理性-感性の関係についてここまで語れるんだなぁという驚き。
2015/04/26
ねこみ
芸術的
2012/02/27
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