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なめらかな社会とその敵: PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論

なめらかな社会とその敵: PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論

なめらかな社会とその敵: PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論

作家
鈴木健
出版社
勁草書房
発売日
2013-01-28
ISBN
9784326602476
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なめらかな社会とその敵: PICSY・分人民主主義・構成的社会契約論 / 感想・レビュー

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えちぜんや よーた

・PICSY(Propagational Investment Currency System)"経済活動の中での貢献の度合いに応じて購買力が与えられるとしたら、それは公正な貨幣システムであるといえよう。すると、どのように貢献の度合いを計算するかという問題と、その値に応じてどのように購買力を与えるかという問題に分けることができる。"(P57 価値が伝播する貨幣)略語の中に"Investment"とあるぐらいなので、ベンチャー企業や革新的な技術について、評価するシステムなのかもしれません。

2013/04/30

みねたか@

情報技術の発達で世界中の人々が様々な領域、運動の中で絶えず動的につながっている状況。これを踏まえ、地縁、会社、国家という固定的なメンバーシップによる社会統治に代わる社会の姿を模索する。面白いのは、この固定的なメンバーシップに囚われない貨幣制度や投票制度など、動的な社会制度の実装形態を提示していること。そもそも「私」という存在自体が他者との関わりや出来事を通じ常に変化する動的なものであるという基本認識は、なんだか般若心経を想起させる。理解した?いえ読了したにすぎません。

2021/06/09

金城 雅大(きんじょう まさひろ)

学者らしいラディカルな論調がなめらかさに欠ける(笑)が、本書の概念は現代の凝り固まった固定観念に一石を投じ、新たな世界線を予見させ得るものだったかなと思う。 ただ、仮に真に現実的な「実現可能性」を考えるなら、上に居座ってる老害どもがもたらす経済圧力、政治圧力に即潰されるだろうことが容易に想像できてしまう。なんとも惜しい。

2022/06/19

兎乃

数式に敬遠せず、とにかく読んでみてほしい本。伝搬投資貨幣(PICSY)・分人民主主義(divicracy)・生命システム..。著者は多角的に過去と今を語り、提起し、数百年後までを射程する。膜と核。人と 制度という建築物、或いは匣、或いはレッテル。本書と同じような事を考えていた人は実際他にもいると思うが、これは「本」にしてしまった事に意義がある。反応し 大胆にオルタナティブな社会を思考するキックとなった。“本書が目指すところは、仏教哲学のひとつの実装形態といっても過言ではないのかもしれない。 p.244”

2013/04/02

masabi

【要旨】PICSY、分人民主主義、構成的社会契約論を中心になめらかな社会構想を提案する。【感想】内容を理解できたのか覚束ないが刺激的な読書体験だったことは確かだ。 技術の進歩に社会制度を合わせようとする試みである。法の自動執行については懐疑的だ。常時のライフログの取得や自己の貢献度が貨幣価値に直結するのは今とは別の息苦しさも生みそうである。ディストピアものを連想させる。

2017/02/03

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