「男らしさ」の快楽―ポピュラー文化からみたその実態
「男らしさ」の快楽―ポピュラー文化からみたその実態 / 感想・レビュー
ザカマン
なぜ男性オーディオや鉄道にハマ利やすいのかが興味深かった。 しかし、最近の若者の話ではないので全体的に話が古い
2019/03/16
サメ社会学者Ricky
ジェンダー論、スポーツ、格闘技、風俗から音楽まで、「男らしさ」と称される気質・期待・概念について各々専門家が書いた本。男らしさを押し付けるわけでも完全に脱ぎ去るわけでもなく、衣装のように着こなすことを一つの解決策としている。
2015/02/07
NICK
ジェンダーとかフェミニズムにおいて「男らしさ」というのは女性を抑圧するものであって、ロゴス中心主義とも接続される「解体されるべきもの」だ! という印象があったのだが、ここで論じられているのはむしろ「男らしさ」の画一さではなく多様さである。このような「男性学」について初めて読んだのだが、「男らしさ」が社会的な意味を持ったロールモデルとして機能しづらくなった現代においては、衣のように着替えうるものとしての男らしさであるとか、共同体に仲間である限り引き受ける優越性なき男らしさというのはなかなか卓見だと思った
2012/10/09
noko
ファッション、格闘技、音楽、ホスト、鉄道などポピュラー文化からみた、男らしさ。オシャレをする男はファッション文化の中の1小党派と見られるようになったのは、19世紀以降の近代の慣習。近代以前は男女外見を飾る、或いは男性の方が着飾る時代も。テイラードスーツの登場で、男性は目立たない地味な服を着る道ができた。服が華美か質素かは性差で無く、身分の差に左右されてきた。日本でも公家は白粉と紅を男もさす。大名旗本は錦を含んでいた。一方庶民はたとえ裕福でも華美だと戒められ禁令も出た。日本ではスーツがユニフォーム化した。
2023/07/11
Kaori Kurusu
ジェンダーが問題になってきている昨今、いわゆる「男らしさ」とは何かということを、問い直すべき時がきている。「男らしさ」には問題も多く、特に性の不平等を作り出してきたのは、ここにも大きな要因があると考えられている。 本書の特徴は、これまでは、「男らしさ」に対してはフェミニズム、男性学を中心に批判の対象となってきたが、一方的に批判するだけでなくその肯定的な側面も捉え直している点である。
2018/04/15
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