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社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動

社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動

社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動

作家
山口 智美
斉藤 正美
荻上チキ
出版社
勁草書房
発売日
2012-10-03
ISBN
9784326653775
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社会運動の戸惑い: フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動 / 感想・レビュー

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ネギっ子gen

【今の私たちに必要なのは、実証に基づいた丹念な改善提言。潜在的なニーズの発掘と発信。現場のニーズに根ざした活動。状況に合わせた新陳代謝の加速。社会問題の具体的解決】「男女共同参画」や「ジェンダーフリー」という言葉の使用に端を発する、フェミニズムと保守系反フェミニズムとの係争について、当事者たちへの聞き取り調査や関係観察を行い、エスノグラフィーとしてまとまたもの。本書の特徴は、フェミニズム側である3人の筆者が、反フェミニズム側への聞き取りを行っていること。2012年発行の本ですが、示唆に富む本でした。⇒

2023/02/04

二人娘の父

旧統一教会関連でにわかに脚光を浴び、存在を知ることになった本書。10年以上前の出版ということだが、その点を加味しても、今読むべき労作。フェミニストによる自省的な視点からのルポルタージュでもある。私が新たに得たものとして二点記録する。第一は「草の根保守」と言われるものの実態。地方での「保守」の運動は、正直目を見張るものもあるし、信念に基づくものとして賛否は別として敬意をもつべきものであった。第二は、フェミニズム運動側の「レッテル貼り」への戒めである。荻上氏のまとめに詳しいのでぜひ読まれたいと思う。

2022/10/05

チェアー

そもそもの「ジェンダーフリー」の概念から誤読だったという部分は衝撃的だった。原著をだれも読まないジェンダー学は学問として成り立っていたのか、と思ってしまう。 受け取る人によって意味の違う「ジェンダー」が跋扈し、ジェンダーと聞くとだれも反対できない状況が現出した。 「自分達は正しい」と考える足元の砂は崩れている。この本から10年が経っても、その構図は続いている。 この本の続編(ジェンダーはこの10年でどう動いたのか)を読みたい。あるのかな。

2022/09/28

kenitirokikuti

図書館にて。再読(2017年に読んでいる)。最近はネット使いの韓国フェミが騒々しいが、スマフォの普及と機械翻訳の性能向上が大きいな。いま読むと、90年代後半~00年代前半のインターネットにはアングラ感があって、女性市民運動家・学者らはネットを怖がっていた、という記述がとても興味深かった。杞憂といえば杞憂にすぎないのだが、しかし、千葉県住まいの自分も、初めて麗澤大学/モラロジー研の図書館・資料館に足を運んだときにはちょっとビビってたことを思い出す。自分は創価やエホバともめた経験あるので処女ではないだけども。

2020/08/12

takizawa

フェミニストがバックラッシャーにフィールドワークする,という試みが面白いと思った。フェミニストというと,理論武装でタコツボ化していく知識人層か,都合の悪いことは聞かなかったことにする運動家層みたいなイメージしかなかったので,こういう自己批判的なものが内部から出てくるのは良い傾向。宇部市・千葉県・都城市の男女共同参画条例策定過程を丹念に振り返る論稿は(行政学的な観点から)貴重な分析かもね。審議会方式の問題点やそもそもなぜ条例を作る必要があるのかとか,色々考えさせられる。

2012/12/22

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