21世紀×アメリカ小説×翻訳演習
21世紀×アメリカ小説×翻訳演習 / 感想・レビュー
ふるい
当たり前ですが、英語と日本語では文法も何もかも違うわけで、それを原文の意図も汲み取りながら日本語として自然な文章にするってすごく大変な作業ですよね。翻訳者の方々には頭が下がります。そして翻訳演習のお題として出てくる物語の一部分がいずれも魅力的で、続きが気になってしまう…。アメリカ文学、ひいてはグローバルな文学に起こっている"今"についても興味深い。一見奇想的な作品でも、そこで語られているのは普遍的な他者とのコミュニケーション不全の問題だったり。
2019/08/29
timeturner
この手の本はずいぶん読んできたけど断トツに感性が若い。それに謙虚。この本はただ読むのでなく、課題を自分で訳してから読むとちゃんと身につくし、著者が言っていることにも深く納得がいくと思う。(そう言いながらちゃんとできてないけど)
2019/06/05
azu3
まずは全体のトーンを考えたり、口調を考えたり。ただ訳せばいいという訳ではないのね。奥が深いわぁ。著者も文法は苦手と語っている通り、文法的なことはほとんど解説しておらず、ビギナーにはそこが読みやすかった。翻訳家の作業を垣間見た感じ。再読したい一冊。
2019/07/21
The pen is mightier than the sword
思っていたよりもたくさんの事を教えてくれる本。もともとは『通訳翻訳WEB』に1年に渡って連載していた「現代文学翻訳コンテスト」を書籍としたもの。著者が選んだ2010年代の英語文学の短編を課題としている。読者は自分の翻訳を応募するのだが、読者の意見や質問がある英文に対して著者の丁寧で示唆に富んだ説明が面白い。内容、文体、韻の踏み方などから登場人物の性格、作者が目指す雰囲気などを極力読み取り、英語と日本語の決定的な違いがあったとしても、日本語の文章に極力忠実に表現しようと悪戦苦闘する様子が伝わってくる。271
2019/09/13
Nobody1
「山があれば登りたくなる登山者のように、文書があれば訳したくなるのが翻訳家の常でもあります」190
2019/05/30
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