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翻訳エクササイズ

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作家
金原瑞人
出版社
研究社
発売日
2021-10-26
ISBN
9784327453022
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翻訳エクササイズ / 感想・レビュー

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にゃーごん

一人称をめぐる話が特に面白かった。英語はほぼ「I」一択だが、日本語には数え切れないほどあり、何を使うかによって性別やある程度の年齢、性格、立場まで推測できる。そのおかげで、物語の後半にアイデンティティが明かされるようなギミックがある場合に、翻訳ではそれを仕込みにくくなったりするとか。文芸翻訳ならではの悩みだと思う。後半の実践編では、訳例が柔軟でなめらかで、さすがだなあと思った。自分がいかに辞書の訳語に縛られているかを痛感。とりあえずは、英文の流れのままに、ひっくり返さないをもっと意識するようにしたい。

2021/11/30

ihatov1001

ベテラン翻訳家による翻訳エクセサイズです。著者の軽妙な語り口が楽しい一冊です。この本に登場する例文はどれもさほど難解ではないですが、忠実に訳そうとするとかなり間違えました。翻訳はかくも精密な作業であることを再確認いたしました。図書館本を読みましたが、後日一冊買って、手元に置いておきたいです。

2022/01/15

寝子

文芸翻訳はほんとうに奥が深くて魅力的なお仕事だな、などと思いました。読者の知識や猫かれている時代の一般常識を踏まえて翻訳することを考えると、大規模言語モデルで機械翻訳するのは難しいような気もするし、それも踏まえた十分なデータがあればなんとなくそれっぽい翻訳ができるのかもしれないし、それは僕には分かりませんが、ただ翻訳の理想がソース言語ネイティブのクオリアになるべく近いクオリアを読者に感じさせることだとしたら、学習データには脳測定データが含まれるべきなんだろうなと思います。クオリアって測れなそうですけど

2023/11/05

みゅうの母

初心者向けの翻訳教本ですが、軽妙な語り口のおかげで読み物としても面白かったです。後半の実践編では2つの短編が試訳とともに紹介されていて、この短編がまた良い。

2022/09/06

ukitama

一人称をどのように訳していくか。終助詞や接続詞を登場人物に対してどのように振り分けていくか。論文や記事を翻訳する時には、あまり意識されない日本語の扱いが解説されていて興味の尽きない内容でした。一例として挙げられている61頁の登場人物ごとのこれらの割り振りなどは、これから翻訳された小説を読む時の内容理解の手がかりとしてもおもしろいと感じた。「ひっくり返さない」で、日本語としてまともな文をつくる点、最後の練習問題を読みながら考えてみました。直訳、意訳という範疇を超えた原作者の伝える大切なことだと考えた。

2022/04/14

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