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虚空

虚空

虚空

作家
埴谷雄高
出版社
現代思潮新社
発売日
1960-11-25
ISBN
9784329000408
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虚空 / 感想・レビュー

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やいっち

数十年ぶりの何度目かの再読。初めて読んだのは学生時代…教養部の頃か。当時はやや身構えて読んでいたのを覚えている。

2024/03/15

ykshzk(虎猫図案房)

表題作は台湾の紗帽山が舞台。自然を冷静に観察し表現するのは他の作家や画家、学者でも行うことだが、そのどれでもない視点のような、著者独自の描き出し方が作る不思議な世界観。鉢を伏せたごとくの美しい紗帽山を描くのに「山が山自身に憩う」と表現しているところなど、とても心地よかった。まるで人格を持ったような山や密林、風。ずっしりとした自然界の音が聞こえてきそう。一番の読みどころである旋風との対峙は、ほんの数秒の出来事がこんな鮮明な物語になるとは。今まで理解できそうもないと尻込みしていた埴谷雄高、少しずつ挑戦したい。

2024/05/13

行加

表題作のみですが…(^_^;) 初埴谷雄高!怖々と読み始めたら、案外理解出来て安心しましたw 竜巻に巻き込まれる感覚が、恐怖よりも陶酔感を感じさせる、不思議なお話ですね~あと、熱帯雨林の樹木が倒れれる件、偶然、夜のテレビ番組で見て、驚きました!道は出来ませんでしたが(^◇^;)

2016/05/16

たんかともま

夢や非現実という地点を出発点に選ぶことの多い作者が現実の風景や物の見え方、他人の様子などを出発点としている短編。しかし、出発点からの飛躍はやはり存在や非現実へと向かっていき、置いてきぼりにされてしまうこともある。『意識』は比較的わかりやすく、また、真似したくなる実験も多い。埴谷雄高の小説には思考実験、頭の中だけで完結する思索が多く、共感しながら疑似体験できると心地よい。会話文が極度に少なく、思考の流れを絶えず書き留めているような印象。流し読みをすると一瞬で突き放される。実験の出発点に共感すると読みやすい。

2019/09/09

国見弥一

数十年ぶりの何度目かの再読。初めて読んだのは学生時代…教養部の頃か。当時はやや身構えて読んでいたのを覚えている。

2024/03/15

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