あの日、「ライ麦畑」に出会った
あの日、「ライ麦畑」に出会った / 感想・レビュー
林 一歩
サリンジャーの傑作「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の村上春樹訳出版に合わせ、ライ麦畑に思い入れ深い作家たちのエッセイを集めたもの。世代によって、ライ麦畑への思い入れに温度差はあるだろう。どちらかと言えば、私自身は思い入れ深い最後の年代だと思うので、各エッセイを読みながら、妙な気恥ずかしさに包まれてしまった。ホールデン・コールフィールドの呪いは既に解けているが、彼が最も嫌うような大人になってしまった自分に対して、とりあえず中指を立てておく。
2015/05/22
ゆっ
買う前にちょっとイヤな予感がしたら、その通りになってしまった。サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』に対する思いが詰まった作家さんたちのエッセイ集。私はこの作品を読んでいないので、ちょっと半減してしまった。積読本が減ったらこの本を入手して、もう一度読んでみよう。
2015/09/15
糸遊
「ライ麦畑」はみなさんにとって、どのような本ですか?どうやら作家の皆さんにとっては、劇的な、作家生活の糧になったような本ではなかったように思う。ただ誰にとっても「ライ麦」は傍らにあって、ホールデン・コールフィールドは読んでしまったら、もう、なんだかほっとけない存在なんじゃないかな。この本を読んで私の中のホールデン・コールフィールドが街をまた彷徨いはじめた。彼に教えてあげたい。実はあなた一人でNYを歩いているんじゃないよ。読者みんながいるんだよって。(彼が精神病院に入るような患者に私は思えないんだけどな。)
2012/02/11
tenma
自分が気に入っている本を他の人が読んでどんな感想を持ったか、女性側から見てどうなのか。もっとキャーキャー言う感想が多いかと思ったが、どちらかと言うと、文系女子の感想なので、落ち着いてる感が強い。出会ってどうだったか、自分にどう影響したかよりも、ホールデンを友達や知り合いに置き換えて、どういう人物と思ったかとか、読んだ頃の自分がどうだったかと言う記載が多い。これを読んで作家になろうと思ったなんて感想は期待しなかったが、もう少しこの本が好きという人を入れても良かったのでは。個人的に、久美沙織と谷村志穂は◎。
2009/04/04
Koning
久美さんを読もうサーチに引っ掛かった1冊(どんな理由だ)。やっぱりなんというか思春期とかせめて二十歳前後とかに読むべき本てことは思ってたんだけど、こうして読んで行くといい加減歳をとったからこそ読む価値が出て来るかもしれないと思ったりというか村上春樹翻訳してたんですな(汗<今ごろかよ!英語の授業で読まされたとか、いろいろな人がこれを読んで再び手に取ってみる切っ掛けになるんじゃないかと。うん、それにやられたよ(w。
2012/06/04
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