売色使徒行伝―山田風太郎傑作大全〈5〉 (広済堂文庫) (廣済堂文庫 や 7-5 山田風太郎傑作大全 5)
売色使徒行伝―山田風太郎傑作大全〈5〉 (広済堂文庫) (廣済堂文庫 や 7-5 山田風太郎傑作大全 5)
- 作家
- 出版社
- 廣済堂出版
- 発売日
- 1996-08-01
- ISBN
- 9784331605370
売色使徒行伝―山田風太郎傑作大全〈5〉 (広済堂文庫) (廣済堂文庫 や 7-5 山田風太郎傑作大全 5) / 感想・レビュー
ヨーイチ
吉利支丹を題材にした短篇集。山田風太郎の吉利支丹物と言っても一色ではなく、エロス、信仰に踏み込んだ物、歴史の皮肉等バリエーションに富んでいることが分かる。「スピロヘータ氏〜」なんぞは題名で勝負有りという感じ。個人的には明治期に発見(?)された隠れ切支丹の末裔が孤島で不思議な信仰を持つに至った話。山風流の怪奇趣味はさておき、比較文化の点からも興味をそそられた。続く
2014/12/02
藤原
ずいぶん前から山田風太郎を集め始めて、古本屋で持ってない本を見つけたら買うことに決めているのだけど、これは初めて見た。レアい。切支丹もので纏まった短編集。エロくて冒涜的で切支丹の怪奇的な雰囲気も相まって極彩色って感じ。どれもどぎつく面白い。特に弾圧を逃れるうちに教義が無惨でユーモラスに歪んだ様子を伴天連目線で語る1話目は酷すぎるオチまで含めて最高だった。山田風太郎の短編集ではトップクラスに好きかな。これはたまらん、たまらん。
2020/11/13
けけくち
風太郎ほぼ全読破チャレンジ9冊目。切支丹物、いいじゃないですか。風太郎と敬虔な信仰心、当然何も起こらないわけはなく…カニバリズムや性愛と同じ遡上に載ってしまい、貶め、嗤われる。でも根底には人間の信仰心に対する畏敬の念もあるような気がする。表題作の春蔵というキャラはいかにも風太郎小説の登場人物らしく、印象に残る。
2024/09/28
ゆの字
切支丹が絡むと、この作者特有の毒が一層強くなるような気がする。
2015/06/22
KBS
表題作はストイックな方がキリストじゃなくてユダになってしまうあたりがなんとも作者らしい展開。
2013/04/19
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