ラヴ・フリーク (広済堂文庫―異形コレクション) (廣済堂文庫 い 6-1 異形コレクション 1)
ラヴ・フリーク (広済堂文庫―異形コレクション) (廣済堂文庫 い 6-1 異形コレクション 1) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
再読。冒頭の中井紀夫さん『テレパス』にガッツリ心掴まれたのを思い出す。不実な男と心を読む女の関係に痺れたのだった。それでも愛情が勝るの?と。好きな作品を挙げると、加門七海さんの鎌倉の薄闇。早見裕司さんの黄昏。竹村聖さんの可愛らしい猫女。久美沙織さんの幸福な王子、岡崎弘明さんの空飛ぶ布団。どれも素晴らしい〝愛情〟の物語。もちろんコンシェルジュたる井上雅彦さんのクリスマスの倒錯も残虐にして、それでも〝愛〟。最高のホラーアンソロジー。
2018/08/29
宇宙猫
1冊読んで、このシリーズはもういいと思った。
那由多
もっと愛に狂ったフリークぶりが披露されると覚悟してブルってたけど、大丈夫だった。程よくゾッとして、映像化したら怖さ倍増しそうなタイプが多かった。吸血鬼の扱いが酷い『スマイリング・ワイン』と、ふっくらふんわり心地いい『太陽に恋する布団たち』が良い。
2018/07/20
しろ
☆7 「異形コレクション」の第一弾で、30ページ弱の小説が19編。恋愛をテーマにしてるけど、異形というだけあってホラー調で怪談のようだった。でもただ恐いだけではなく、純粋に優秀なショートショート作品が多いので楽しんで読めた。知らない作家も多かったけど、つまらない作品はほぼない。いちおう恋愛が描かれてて、読み終わると、恋愛は呪いや憑き物みたいなものだなー、と思った。『猫女』『リミス』『人殺しでもかまわない』あたりが好き。
2012/01/27
のぎへん
春になると布団が空を飛ぶという奇祭を扱ったほのぼのファンタジー『太陽に恋する布団たち』、手足と声帯がない女と眼がない男の愛を描いた『砂嵐』、この2作は良かった。その他はイマイチ。全編書き下ろしだからクオリティの低さは仕方ないのかもしれない。なんにせよ、知らない作家を知れて良かった。
2016/06/01
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