アジア河紀行―水の曼陀羅をいく
アジア河紀行―水の曼陀羅をいく / 感想・レビュー
ヴェネツィア
立松和平は初読。文体は、一文が短く、その限りでは和製ヘミングウェイを指向しているかのようにも見える。ただ、そのシンプルさが有効に機能しているかといえば、ここで好みが分かれそうだ。私には、それが文章全体の淡白さを招来し、文化の表層に留まってしまっているように見える。アジアの文化の基底に川を置くという着想はいいと思う。広がりもあるだろう。ただ、そこからの著者ならではの踏み込みが感じられないのである。同じアジアを旅するにしても高野秀行の紀行が持つ個性のようなものが。
2023/10/22
こっこ
水の曼陀羅をいく、メコン川、ランツァン、シーサンパンナ、イラワジ川、チャオプラヤー川
2006/11/26
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