光は歌い影は躍る: 藤城清治の軌跡
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光は歌い影は躍る: 藤城清治の軌跡 / 感想・レビュー
あつひめ
2度ほど藤城清治さんの作品展を見た。ため息が出るわ、動きたくなくなるわ。何時間でもあの闇の中でカラフルな光に包まれていたかった。子供の頃は、あの良さには気付かなかった。今は、その光と影の生み出す世界の美しさ、また、作者である藤城さんの想いが作品を一段と光らせているのを感じる。ここでも花森さん登場。あの時代、様々な縁で結ばれた人たちで作り上げられたアートなのだと改めて心が震えた。光と影は二つで一つ。人生の出来事と同じ。いいことばかりじゃ輝かない。苦しさだけでは色が無い。藤城さんの声が聞こえたような一冊。
2016/11/07
みやび
絵が大好きだった少年は戦争を乗り越えて大人になり、何もなかった所から人形劇を始めた。いまや誰もが一度は目にした事があるであろう光と影の芸術。藤城清治さんの影絵がどのようにして生まれていったのか。この世の全ては光と影のように相反する物で出来ている。人生もそう。光だけで生きている人も影だけの人もいない。今は輝いていても必ず影の部分を持っているし、影の中にあっても光を求めて生きるのが人間だ。藤城さんの影絵には光と影が互いに照らし合い、美しさを引き出している。あの影絵を見るといつも本当に胸が熱くなる。
2020/03/09
nobu
★
2011/07/05
つっくん
子供の頃から大好きな影絵作家の藤城清治さんの半生が、ご自身の言葉で丁寧に綴られていました。あの幻想的で美しい影絵の世界を造り出すための苦労、現在の境地に辿り着くまでの人生の紆余曲折を知り、藤城清治さんの影絵の世界が益々好きになりました。御歳89才。まだまだ現役で活躍して頂きたい方です。
2013/09/09
Rusty
文章としては同じ話の繰り返しだったが、藤城さんの思想や心がけが紹介してあって面白かった。しかし、この本で述べていることだけでは、藤城さんの影絵が表現するものは十分に説明されていない気がする。 人形劇・影絵劇の話が多かったが、影絵の制作過程についてもっと詳しく述べて欲しかった。
2012/05/06
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