東京殺人暮色 (カッパ・ノベルス)
東京殺人暮色 (カッパ・ノベルス) / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と生活を始めたのは、ウォーターフロントと して注目を集めている、隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。そのころ町内 では、"ある家で人殺しがあった"という噂で持ち切りだった。はたして荒川でバラバ ラ死体の一部が発見されて…。現代社会の奇怪な深淵をさわやかな筆致で抉る、宮部 作品の傑作。
1990/05/03
Tanaka9999
人物は魅力的でおもしろい。でも、話がなんとなく散漫に感じた。社会問題とかサスペンスとかほののもした情感とかがいろいろあって、しかも融合していない感じ。
2018/07/22
myaown
改題に気づかず再読(既読は刑事の子)やはり似た様な感想。最終盤、犯人側から明かされる事件の顛末というのはあまり面白くない。「謎解き」としては、どうも安易に感じてしまう。主題はそういうところにはないのだろうけれど。一つの嘘を塗りつぶそうとする行為が結局もうひとつの殺人に及ぶ。父の愛情と言えなくもないが方向を間違えている。東吾も恩人の子に恩を返すならばそれを正す方向へ行けないのは何故だったのか?そこいら辺があればもっと面白いと思えたのかも?
2015/03/20
海月
宮部みゆき作品の中でも地味な扱いをされているような気がします。でも、ここで取り上げられているテーマは後に話題になった「模倣犯」あたりにも通じているようにも思うのですが・・・ 家政婦のハナさんのキャラがとても良いですね。この人が活躍する話をもっと読みたいです。
calaf
文庫本のタイトルは「東京下町殺人暮色」
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