読んで旅する世界の名建築 (光文社新書 137)
読んで旅する世界の名建築 (光文社新書 137) / 感想・レビュー
ホークス
2004年刊。当時30代の建築学者が古今の作品を巡った随想集。各編は短い。ゴシック建築と近代建築は似ていると言う。教化の為に高さを求めたゴシック教会は骨格を露出させた。一方の近代建築は構造そのものを表現として露出させ、結果的に両者は似る。表現も教化の一種だと考えれば面白い。パゴダの構造を見て、建築ではなく思想の模型化だと言う。なるほどと思った。巨大なビルは文明の成果、というより畏怖や畏敬を呼ぶ装置らしい。集団や空気を牽引する者と依存する者が、暴力による仮の平穏を是認するための象徴とも受け取れる。
2022/11/16
蛭子戎
著名な建築研究者である著者の旅行記として読める。世界を旅しながら各都市の名建築を解説してくれる。面白かったが欲を言えば建築を時系列で並べてくれたらもっと読みやすかったと思う。ポストモダン建築の後にルネッサンスが出てくると少し気持ちの切り替えに戸惑った。
2017/08/10
ネムル
ざざっと読んだ。極端から極端に走るような建築の多様性と雑多性を堪能。
2015/06/14
misui
旅行記なのか建築エッセイなのか振りきれない…。徒然っぷりがノイズなので適度に流しつつ気になるところを拾った。オットー・ワーグナー、ヨセフ・ホホル、サン・ロレンツォ聖堂、…「ハイテクでは、高度なテクノロジーを見せることが表現に直結し、力の流れを可視化しているのだ。」
2014/11/16
fusameter
口絵のカラー写真でないと建築物の迫力がない。建築物の凄さがあまり伝わってこない。それは建築の専門用語と歴史について知らないのと、一部の写真はあるが文章の説明ではデザインをイメージしにくいからだ。エンパイア・ステート・ビルだと思っていたのはクライスラー・ビルであることがわかった。 pp. 20 ファサード pp. 106 キューブ21
2017/04/18
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