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「生きづらさ」について (光文社新書 358)

「生きづらさ」について (光文社新書 358)

「生きづらさ」について (光文社新書 358)

作家
萱野稔人
雨宮処凛
出版社
光文社
発売日
2008-07-17
ISBN
9784334034610
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「生きづらさ」について (光文社新書 358) / 感想・レビュー

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ハッシー

★★★☆☆ 10年以上前に出版されている対談をまとめた本だが、現在の社会状況に照らし合わせても、非常に考えさせられる内容だった。「生きづらさ」は単にお金がないということだけではなく、社会からまともに扱われず居場所がないことも含まれている。特に後者は自分の存在価値が認められないため、生きる気力さえ奪ってしまう。「生きづらさ」はこの10年で更に悪化しているし、問題は根深い。

2019/07/27

抹茶モナカ

日本の雇用問題やネットカフェ難民がニュースになった頃の対談本。何事も自己責任という風潮に対して警鐘を鳴らす。リストカットの心理について自己懲罰である事を学んだ。ナショナリズムとか思想を持つ事が癒しになるらしい。僕の両親は、共産党にズブズブに関わっていたが、承認欲求やルサンチマンがあったのだろうか。父親は死んでしまったので、わからない。僕は両親が共産党員なのが嫌で喧嘩ばかりしていたけど、彼らなりに思想に癒しを求めていたのかな。

2017/01/11

ラウリスタ~

2007, 8年の、派遣労働、ネットカフェ難民などが問題になったばかりのころ。メンヘラやリストカットなどの「心の問題」は、経済的な生きづらさが、「自己責任論」を内面化することによって、自傷へと向かったもの。右翼、左翼のような、集団に属することでアイデンティティを獲得することもできないほどに、「脱社会化」を強いられる若者。他者から認められることのみが存在証明、生きづらさを共有する仲間に見せることでエスカレートする自傷と、仲間の「期待に応える」ための自殺。「アフリカに生まれるよりはマシさ」と、「癒し」に利用。

2018/01/21

アイスマン

「経済競争の激化で人間関係が流動化し、コミュニケーション重視型の社会となった事で、生きづらさが生じている」との主張。 私にはこの主張の理論や因果関係、プロセスが理解できませんでした。

2017/08/28

テツ

若かりし頃はきっと誰もが感じるであろう「生きづらさ」だけれど、それを知らないうちに消えてしまった一過性のモノとしてではなく、長い間抱え込みながら息も絶え絶えに人生を歩み続けている方々がいる。自分の価値を見出し最低限の自己肯定感を重ねていく過程で一歩躓いてしまったら立ち上がるのが難しくなるんだろうな。明日からいきなりポジティブな人間に生まれ変わるなんてことはできないけれど、うっすらと絶望しているときこそ自分を肯定するためにはどうしたらいいのかを突き詰めて考える良い機会なのかもしれない。

2021/07/20

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