ひとつとなりの山 (光文社新書 373)
ひとつとなりの山 (光文社新書 373) / 感想・レビュー
雲をみるひと
池内紀による山に関する登山記、エッセイ。登場する山は必ずしも有名な山ではないが、実地経験や作者にとっての来歴が含まれており作者には思い入れがあることが伝わってくる。逆に言えば私的すぎる嫌いもするが、当該作者好きなら納得できる内容だと思う。
2020/01/04
riko
★★★★★
2023/07/20
kinta
著者らしい、低山であってもその素晴らしさを余すと来なく洒脱に伝えるエッセイ。山は高さではないことを民俗学的にも温泉学的(笑)にも、そして人情的にも訴える。さすがはいつも鞄に下着と温泉用タオルが入っている御方である。そして、このタイトルを「一つと也の山」という、壮大な造山活動の話か、と思った愚かな読者がここにいる…
2021/09/28
鉄鍋
著者の本業だからこそ思わず行ってみたくなる肩の張らない山々の紹介描写が軽妙ゆえ別に百名山に拘る必要もないと納得させる。洒脱なエピソードも想像するのに難解なこともないし見つけた本のなかでも秀逸だった。
2015/07/08
yamakujira
有名な山の隣の山へ、のんびりと向かう。探検でも挑戦でもなく、楽しむための山歩きを味あわせてくれる。30編の中には有名な山もあるが、ご愛嬌。初登攀を競う時代は去り、現在の日本の山を歩く紀行文のひとつの形だと思う。 (★★★★☆)
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