日本の呪い: 闇の心性が生み出す文化とは (カッパ・サイエンス)
日本の呪い: 闇の心性が生み出す文化とは (カッパ・サイエンス) / 感想・レビュー
九曜紋
再読本。1988年初版。著者は文化人類学者、民俗学者。著者41歳のときの作品。異端視されがちな「呪い」に纏わるあれこれを、民間の庶民生活から国のまつりごとに至るまで、日本文化の通奏低音として読み解く。著者は「呪い」について本を書くことに恐怖心を抱き、躊躇した、と正直に告白しているが、私も自らの経験から同様の恐怖心を抱いている。科学至上主義の現代にあっても、古来からの禍々しきものの存在を私は否定しないし、否定できない。
2021/06/03
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