哲学者の密室 下 (カッパ・ノベルス)
哲学者の密室 下 (カッパ・ノベルス) / 感想・レビュー
ArcCosine
一気に勢いをつけて読むことが出来たのは、解決編だったからかもしれません。カケルが指摘する真犯人は一番意外な人物ではありましたが、故に最後に明かされる真実の深みが増しました。まさに、虚無への供物へ捧げた作者の想いが良く練りこまれた内容だと思います。矢吹駆シリーズはミステリの枠を越えて問いかけてくるので、本当に楽しいです。と、感じれる人が果たしてどれだけ居るのやら……^_^
2012/05/02
shiaruvy
【1996.07.25 初版】 コメントあとから
2015/05/05
karatte
読了日不明。もう少しミステリ部分が緻密に書けていたら、古今東西のミステリの中でも十指に入る傑作になっていたと思うのだが。
甲斐シュンスケ
読んだ!読み終わった!難しかった!しかしこうやってミステリ仕立てで語ってもらわないと、哲学の問題に向きあうことはなかったかもしれない。殺すの死ぬの殺されるのは探偵小説に必要な要素。その死ぬということに現実に向き合った哲学、死ぬことを工場のように実行した収容所の問題を虚構の探偵小説の中で引き取ったらどうなったか。その結果を書いた小説に思える。
2014/09/23
月光密造者
終盤のバルバッハと矢吹の議論に惹き込まれる。実存主義哲学が持て囃された時代に、仲間達と熱い時を過ごし、その後に深い虚無を味わった著者の内面との対話なのかもしれない。
2010/07/13
感想・レビューをもっと見る