ストレート・チェイサー (カッパ・ノベルス)
ストレート・チェイサー (カッパ・ノベルス) / 感想・レビュー
年中古本派・文花
再読。西澤保彦の作品としては、マイナーな方。だが、ラストが秀逸。伏線も貼ってある。このパターンのトリックは、はじめてだと、まず、見破れない。はじめてじゃないなら、見破れるかな。二回目のクラウディアとの会話シーンが、上手く伏線張ってる。
2024/05/09
虎師匠
再読。バーで意気投合した女性数人と、何故かスリーサム交換殺人をする事になってしまったヒロインの巻き込まれる奇妙な事件の顛末を描くミステリー。酒の席での成り行きとは言え、こんな誘いにうっかり乗ってしまうヒロインの迂闊さは呑まない自分からするとちょっとどうかと思ってしまうんだけど、独特の軽妙さと抑制の効いた語り口で、あっという間に転がる石の如く事件に翻弄されるヒロインさながらに意外な結末に辿り着けるだろう。ラスト数行で明かされる真相でこれまでの物語が鮮やかに反転するのも納得の説得力で良かったよ。
2014/06/09
ササキマコト
一番最初の「著者のことば」に書かれていた「思い切り主人公に感情移入と同一化をしてお読みいただくことを、説にお願いいたします。」に従って、思い切り感情移入して読みました。そして最後の一行で思い切りやられました。ガビーンって感じ。・・・なんだけど、いまいちのめり込めなかったと言うのが正直なところです。確かにやられたし、その点に関しては「おぉ」って感じなのですがそれ以外の部分はなんかあっさりしていた印象。恐らく私が外国物の小説をあまり得意ではないからだと思うのですが、なんとなく満足しきれない一冊でした。
2011/10/28
ゆみこ
何度目かの再読。酔った勢いで持ちかけられた「トリプル交換殺人」その対象者である上司の家で発見された死体は「鍵のかかっていない密室」に置かれていた。 最後の一行で西澤保彦の技巧に酔いしれる。
2024/09/29
ジュンジュン
ミステリーにSF設定を融合させる著者の十八番。登場人物も少なく地味ながら良質のミステリー。
2020/05/31
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