張込み 3版 (カッパ・ノベルス 松本清張短編全集 3)
張込み 3版 (カッパ・ノベルス 松本清張短編全集 3) / 感想・レビュー
majiro
この装丁、なつかしい!!よく、母親が図書館から借りてきてた。さて、この本は、映画にもなった表題作ではなく、いわゆる明石原人の事件をベースのアイデアにした「石の骨」を読むために借りた。恥ずかしながら、松本清張をまともに読むのは初めて。初めてだけど、なるほど、松本清張っぽい感じがするような気がした。社会派、と呼ばれることを本人は好まなかったらしいけれど、なんというか、タバコ臭いというか。記者の経験を活かして、専門知識も必要な社会のいろいろのことを小説仕立てにする力ははすごいなあと思った。
2015/10/07
ユウハハ
松本清張といえば、ミステリーだと思っていたので意外な短編集だった。あとがきを読むとなるほど、ミステリーを書き始める前の作品なのね。張込みは事件そのものはでてこないひとりの女性を刑事が張込みするだけなんだけど、面白かった。
2011/10/31
mimosa
近頃見たTVの中で福岡伸一さんが自分の本棚よりお気に入りの本の作品として「石の骨」を紹介していた。現代のミステリーの祖と言っても憚らない影響力をもった人。著者作品を読むと、ミステリーに社会性があり現実の社会が背景にあるのは当然の事であるとの意識が高まる。戦後史や古代史への関心が高かったようで、その分析はミステリー的なアプローチから起こっているのだと言う考えも大いに考えられると思う。
2024/03/04
和衛門
読んでいて苦しい。 ここに出てくる人たちは、私たちが持っている嫉妬心、劣等感、虚栄心、それが少しはみ出してしまったために、孤立していく。でも、そんな心はみんな持っている。だから、怖い。そして、悲しい。
2023/01/18
mcbook
☆3 松本清張の作品を読み始めて、表題にもある「張込み」を読んでおいたほうが良いと思い、手に取りました。 張込みのほかに、7つの短編が収録されています。人の執念というか、強い思いを切り取った作品となっており、やはりさすがだなと感じました。
2021/03/20
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