OZの迷宮 (カッパ・ノベルス)
OZの迷宮 (カッパ・ノベルス) / 感想・レビュー
yumiDON
本格推理の連作短編集。消えた足跡や、密室殺人と言ったオーソドックスなものから、絵の中の川で溺れた男の謎や、土中から出てきたケンタウロスにも似た遺骨といった魅力のある謎もたくさん。そして、謎解き以外でもストーリーの展開でかなり驚きました。嘘!!と声を出しそうになりました。中でも「イエローロード」と「わらの密室」は秀逸。面白かったです!!
2015/06/15
つたもみじ
連作短篇集。文句なしに面白かったです。密室の中、矢で殺された男。自分の描いた絵の中の川で溺れ死んだ男。白骨で発見された半人半馬の神話の生物。謎を解く探偵は、驚くべき理由で退場し、新たな探偵が登場する。もう油断はすまいと心に留めて読み進めるも、また新たな探偵へとの交代劇が繰り返される。「獅子の城」の衝撃。「わらの密室」の驚愕。なんという展開と構成。そして、物語の背後にある探偵という生き方の運命、宿命というもの。本編必読後のあとがきまで気が抜けません!
2015/03/23
ドウ
母が積読消化期間に読了した本を拾い上げてみた、中3?くらいの頃に読んだ『御手洗潔対シャーロック・ホームズ』以来の柄刀一。連作短編集は割と好きな方だが、どれを読んでも「島田荘司の非シリーズものの二次創作かな?」という感想(副題の短編はその中では悪くないかも)。つまり2024年現在の私にはひじょーに退屈・(あとがき含め)陳腐であり、前掲書を島田荘司にドハマりしていた頃に読んでもこの著者の他の作品に手を伸ばそうとしなかった辺り、私には有栖川有栖並に向かない作家なのだろう。
2024/06/27
barcarola
短編集なのだが、あとがきまで含めて必ず順番に読むべし。ところで「最強のカタストロフィー」と紹介されているが、これをどう受け取ろうか。単純に悲劇とも思えないが。
2023/04/23
オーウェン
全部で8つの短編ミステリがあるが、この作品は順番に読んでいかなければ大きく興が削がれる危険がある。 特に3エピソード目と5エピソード目に大きな衝撃が待っている。 正統派だったりぶっ飛んだトリックもあるが、やはり前述のラストの驚きは抜きに出来ない。 そして副題になっているケンタウロスの殺人。 上半身は人間で下半身は馬の状態で、遺骨が発見される。 なぜこうなったのか、また雪上に残された馬の蹄の跡の謎とは。 あとがきに至るまで、順番に呼んでこそOZの意味も分かる構成です。
2018/09/12
感想・レビューをもっと見る