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顔のない敵 (カッパ・ノベルス)

顔のない敵 (カッパ・ノベルス)

顔のない敵 (カッパ・ノベルス)

作家
石持浅海
出版社
光文社
発売日
2006-08-22
ISBN
9784334076399
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顔のない敵 (カッパ・ノベルス) / 感想・レビュー

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Satomi

最近のお気に入り石持浅海さん。突飛な設定、妙な閉鎖空間で毎度ぶっ飛んでいる。今回も凄い!!「対人地雷」をテーマにした本格的な社会派ミステリー、短編6話。様々なエピソードをミステリー仕立てにし「対人地雷」の現実をイヤというほど突きつけてくる。物語はフィクションだけれど、対人地雷の存在はフィクションではないという著者の言葉に深い思い入れを感じる。日本はさぁー…平和だよね…。

2016/03/05

ジンベエ親分

対人地雷んテーマにした短編集。いわゆる本格ミステリーの文法は外していないし、登場人物がやたら議論好きというのも他の石持作品と共通しているが、テーマは重く作中でも作者は「答え」を提示しない。それと1編だけ、地雷と関係ない話も収録されている。これは処女作とのことだが、停電によって停止した真っ暗なエレベーターの中で起きる殺人事件という、究極のクローズドサークル(笑) 地雷モノの中では、第一作では殺されるだけの役回りだったサイモン君がビミョーな活躍(笑)をする「銃声でなく、音楽を」が好き。

2018/02/10

そうたそ

★★☆☆☆ 著者にとって初の短篇集とのこと。初短篇集でテーマが「対人地雷」とは何とも挑戦的。重すぎず、かといって軽すぎることもない内容で簡素なミステリに仕上がっている。地雷というと、日本ではゲームの中のアイテム、もしくは会話の中の比喩表現などといった極々軽い意識でしか扱われていない印象がある。それだけに本書を読むと、言うまでもないことだが軽々しく扱われるべきものではないよなと実感する。平和ボケしている日本では縁のない「地雷」かもしれないが日頃から地雷に対する認識を深めておくのも損ではないかと思った。

2014/01/30

あっちゃん

地雷にまつわる殺人事件の短編集!登場人物が、共通してるのが良い感じ!そして犯人は見逃されるのが多いのも、独特かも♪

2013/02/10

lunarFarside

地雷と地雷処理を支援するNPOを巡るいくつかの事件。ロジック自体はそれなりだけれど地雷という背景を巧みに織り込むあたりさすがの石持流。それぞれの事件が繋がり、告発する者とされる者がときにその立場を反転させる。現実においてあるいは理想において、罪は罰されるべきと単純に割り切れない場面は必ずある。そこでより良い未来と結末を信じて行動することは、むしろより難しい決断なのではないか。

2012/10/16

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