妃は船を沈める (カッパ・ノベルス)
妃は船を沈める (カッパ・ノベルス) / 感想・レビュー
みっぴー
『猿の手』を予習してきてよかったです!火村先生の解釈を聞いて、「すげeeeee!!」って叫びたくなりました。火村版猿の手、なんというひねくれた解釈でしょう…絶対に児童作家にだけはなってほしくない。さて本書ですが、前々から気になっていたタイトルです。若い男を侍らせる妃の異常さが目立ちます。不自然な暮らしをしているから、不自然な事件に巻き込まれる…納得。乱歩や横溝さんが得意そうなトリックですが、有栖川さんが使ったのは初めて読んだかもしれません。凄く新鮮でした。妃の正体は、私にとって永遠の謎となりそうです。
2016/07/24
ホームズ
「かつてない強敵」というには物足りない(笑)残念ながら男たちを手玉に取る魅力のようなものを感じなかった。全体的に退屈な感じで収穫は新メンバーの女刑事・高柳さんかな~(笑)「猿の手」についての解釈は良かったかな(笑)
2010/10/24
あきら@本屋バイト
再読。朱色の研究もそうでしたがああいう歪んだ心理の代弁者は火村先生じゃなくアリスなんだよな……。
2016/03/21
オーウェン
長編ではあるが2部に分かれている今作の火村シリーズ。 第1部「猿の左手」 転落した車に乗っていた死体には明らかに殺人の気配が。 その関りが見られる三松妃沙子。 若い男を手玉に取る手腕で、自身が持つ猿の左手によって3つの願いを叶えるのだが。 第2部「残酷な揺り籠」 1部から2年後、再び妃の周りで起こる殺人。 立場が変わる妃の状況の中で、火村が目をつける部分とは。 また不確定要素の地震が果たす顛末とは。 火村シリーズには珍しい犯人の中でも存在感がある妃。 結局彼女にとっての幸せは何だったのか。
2020/04/13
ソラ
*三松妃沙子。「妃」と綽名される彼女の周りには、いつも若い男たちが集まっていた。自由で貧しくて、少し不幸な彼らとの時間に彼女は、何を求めていたのだろう。願い事を三つだけかなえてくれる猿の手に、何を祈ったのだろう。倫理と論理が奇妙にねじれたような、不可解な二つの事件の背後には、濃くゆらめく彼女の気配があった。臨床犯罪学者・火村英生、罪深くも誇り高い難敵に挑む。
2010/10/19
感想・レビューをもっと見る