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ドヴォルザークに染まるころ

ドヴォルザークに染まるころ

ドヴォルザークに染まるころ

作家
町田そのこ
出版社
光文社
発売日
2024-11-20
ISBN
9784334104511
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ドヴォルザークに染まるころ / 感想・レビュー

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starbro

12月の第一作は、町田 そのこの最新作、町田 そのこは、新作中心に読んでいる作家です。 衝撃的な一文で始まる廃校真近の田舎における女性達の群像劇連作短編集、思いっ切り閉塞感が漂って来ました。 残念ながら著者にしては、感動少な目です。 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334104511 【読メエロ部】

2024/12/01

いつでも母さん

冒頭の一文にガシッと両肩を押さえつけられて、町田さんの新作を一気読み。全編を通して漂うのは見知った閉塞感。そこで生きる女たちに、いつかの私やあの時のあの人を重ねてしまう。小さな小学校の廃校に伴う祭りを軸に、過去と現在が幾重にも絡まり、解けて、また新たに織りあう人生を見た。1話目でカッコよく再会した人が、最終5話目でゲスいのも現実だったりするのが面白い。誰かの目に映る事実が真実とは限らない。大人になってわかることもある。みんな大人になったのだ。うんうん、町田さん凄いわの読後感。

2024/12/09

bunmei

小学校時代、担任の女教師が学校でセックスをしている所を目撃した…というショッキングなシーンで始まる本作。あれから数十年の年月が流れ、小さな村のその小学校も廃校になり、閉校式典に集った嘗ての同窓生の女性達。村社会の中での閉塞感に息を詰まらせ、生き方に自問自答を繰り返す女性達の本音と葛藤が綴られていく。女の性(さが)としての宿命と共に、隣の芝の青さへの渇望が潜んでおり、女性の強かさも伝わる。そんな中、ドヴォルザークの『家路』が流れ夕日に染まる時、各々の生き方に光明が差し込む、町田作品らしい結末が待っている。

2024/12/16

pohcho

歴史ある小学校が廃校することになり、最後の秋祭りを描いた連作。地方の田舎町の人間関係や息が詰まるような閉塞感。子育てママがセックスレスに悩むとか自分には遠い話という感覚だったが「クロコンドル」のお義母さんの発言で一気にひきこまれた「我慢して、諦めて生きんでええ。いまは、自分に嘘ばつかんで、自分のために生きられる時代でしょうもん」最終話の「しあわせは誰かの手から貰うんじゃなくて、自分の手で掴んで離さないでいるしかない」という言葉にも共感。町田さんからすべての人へのエールだろうか。自分もがんばろうと思った。

2024/12/10

もぐもぐ

冒頭の一文にギョッとした。今年度で廃校となる小学校で催された秋祭りで、児童の保護者、卒業生や元教員、様々な人たちの人生が交錯する連作短編。狭いコミュニティの中でグツグツに煮詰まった人間関係がしんどかった。今回は終始重苦しくなるそのこさんでしたが、最後の三好の話がとても良くて、『家路』の曲と家路につく親子の姿が浮かんでくる優しいエンディングに気持ちが救われました。ほんと終わりがすごく好き。

2024/12/01

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