見えない女 (光文社文庫 し 5-8)
見えない女 (光文社文庫 し 5-8) / 感想・レビュー
セウテス
【島田荘司短編集】第4弾。〔再読〕本作は、インドネシア、フランス、ドイツでの不思議な恋の物語です。結末のもっていき方は、如何にも島田氏らしい謎の探究に思えます。各国でその国の雰囲気に合う、魅力的だが何処かに闇をまとうような、そんな素敵な女性の謎を解き明かそうとします。ミステリとしては変格的なテーマだろうが、ロマンチックな情緒ただよう終幕は、それだけでも読み応えがあります。ミステリと切なさ、哀愁など、チョコに洋酒の様な贅沢さを感じますが、大女優カトリーヌ・ドヌーブを登場させてのあの謎は大丈夫なのだろうか。
2021/02/24
coco夏ko10角
インドネシア、フランス、ドイツが舞台のトラベルミステリー。『一人で食事をする女』の初出が1988年で文庫発売が1989年9月でその二か月後に…ってなんだかすごい。
2021/05/09
かるん
ミステリアスな女性の登場するトラベルミステリー三作。「インドネシアの恋唄」が個人的にベスト。こういう力技で泣かせにかかる話嫌いじゃないです。
2015/02/08
Tetchy
本書は「異色の旅行推理集」となっている。確かに“異色”である。「早見優」、「カトリーヌ・ドヌーブ」といった実在の人物が出てくるあたり、実話のような錯覚を憶える。だが“推理集”というのは些か大袈裟だろう。確かに各編において謎はある。しかし本書は異国での恋を主体にした短編集であると私は認識した。従って私は「異色の旅行恋愛集」と呼びたい。3編全てに共通するのは『異邦の騎士』に脈絡するある種の喪失感。この作家、根っからのロマンティストらしい。
2009/04/09
おーくら
インドネシア、フランス、ドイツでのトラベルミステリー。 「一人で食事をする女」が良かった。お城見に行きたくなるのとルードヴィヒⅡ世に興味がわいた。「インドネシアの恋唄」は早見優の名前は出さなくてもよかったんじゃないかと思った。
2018/08/03
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