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夜は千の鈴を鳴らす (光文社文庫 し 5-16)

夜は千の鈴を鳴らす (光文社文庫 し 5-16)

夜は千の鈴を鳴らす (光文社文庫 し 5-16)

作家
島田荘司
出版社
光文社
発売日
1992-01-01
ISBN
9784334714536
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夜は千の鈴を鳴らす (光文社文庫 し 5-16) / 感想・レビュー

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coco夏ko10角

吉敷竹史シリーズ。寝台特急の個室で見つかった女性の死体、死因は心不全だが怪しい点があり…。メイントリックはあるミステリー作品のをベースにしたもの、そこからの現在と24年前との構成がうまい。タイトルもいい。

2021/01/05

yumiDON

寝台特急「あさかぜ」の車内で女が死んだ。その女は死ぬ前に「列車を止めて、人が死ぬ、ナチが見える」と叫んでいたという。容疑者には、鉄壁のアリバイ。むむ…これはもしや、私の苦手な時刻表トリックか!?と思ったけど、さすがは島田先生。問題なく読めました。現在と過去が交錯し、謎が解ける時にはとてもすっきりとしました。時代が私が生まれる前の話でしたが、自分がそこにいるような臨場感が伝わってくる優れた描写です。あと、タイトルが本当にいい!!全部読むとこのタイトル以外ないな、と思う。

2015/05/23

Tetchy

メインの事件がいつの間にかサブに回る構成でそれも現代の事件が24年前の事件に繋がる事になり、24年前の事件無くしては現代の事件が成立たなかったという凝ったプロットになっている。そして作者が今回選んだモチーフは「オリンピック」。この世界の祭りに新幹線開通を絡ませ、高度経済成長の荒波に人生を翻弄される姿を描きたかったのか。そしてやはり本作でも東京という「都市」に憧れ、殺人を犯してしまうという島田荘司の追い続ける都市の魔力というものが暗示されている。派手さはないが、やはりこのシリーズも読み逃せない。

2009/05/03

LUNE MER

叙述トリックが秀逸。読者の推理をミスリードさせるのではなく、「吉敷の推理は間違っている⁈💦」とミスリードさせるために実に巧妙にワークしている。こんな騙され方出来る作品もそうそうない。そして、24年前の事件とのリンク。ストーリーが実に巧い。24年前のあの夜、線路脇に佇む姿と耳をつんざくような虫の鈴の音。「絵になる」という点においては島田作品の中でもベストの出来ではないかと。御手洗シリーズと吉敷シリーズの分業があるべきところに落ち着いてきたころの味わい深い逸品。

2020/06/23

かるん

過去に起きた事件とリンクした殺人事件は「Yの構図」なんかでもやっていましたが、やはり構成が面白い。すっかり騙されてしまいました。

2015/01/21

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