図像探偵: 眼で解く推理博覧会 (光文社文庫 あ 18-1 NONFICTION)
図像探偵: 眼で解く推理博覧会 (光文社文庫 あ 18-1 NONFICTION) / 感想・レビュー
コットン
アラマタ先生蒐集の古書を中心にした画やデザイン本の知的ガイド。稀覯本の描かれているクラゲが建物の装飾衣装に似ているとか、地獄と怪物の画家と言われたヒエロニムス・ボス画の「聖アントニウスの誘惑」の絵解きなど。
2016/04/15
へくとぱすかる
古い稀覯本に描かれた図像をめぐっての知的探求。本当に荒俣先生の言うとおりなのか、こちらもシンボルなどの知識が乏しくて、提示された説を受け入れるしかないのだが、ただの挿絵として眺めるよりは、図像に込められた寓意を知った方がより楽しめるということだろう。もちろん実際に書物の実物にお目にかかる機会などまるでないが、せめて本書でそういう世界を一瞥するというのも一興だろう。
2014/06/16
大阪魂
荒俣さん初読み。楽園のカンヴァスから絵にはまって、これもアートミステリーっぽいかなって思って買ってみたら、ボスの「聖アントニウスの誘惑」以外はほとんど見たことない絵ばっかり、それも、キリギリスの患者とヒルの医者とか、知多半島からサンフランシスコが見えるとか、バスカヴィルの犬と八犬伝の八房の対比とか、ドイルの失われた世界とギニア高地とか、とにかくかわった絵が続々!でもこんな絵もあるんやなあってゆうのと、図像学ってこんな解釈するもんなんやあってさくさくっと眺めれた。いつか絵画展とかで参考になったらええなあ
2018/08/18
記憶喪失した男
大学生時代に読んだものを登録。良書である。博物誌の中の現実にはありえない図像を集めて解説したもの。
2017/04/12
nekosuke
ある1場面を切り取る図像は、写真と違って作者の想いや思い込みがふんだんに盛り込まれるおもしろさがあると思っております。が、荒俣氏が博覧強記だからこそ、ストーリーが読み解かれた図像たちなのだなと、しみじみ感じました。雄弁なはずの図像も本(文章)等々も、受取り手次第で得られるものが違うのですね。
2013/07/18
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