77便に何が起きたか (光文社文庫 な 1-10)
77便に何が起きたか (光文社文庫 な 1-10) / 感想・レビュー
chantal(シャンタール)
二時間サスペンスで沢山ドラマは見たけれど、読んだ事はなかった夏樹静子さん。飛行機、客船、特急、新幹線、ローマ急行!で発生する殺人事件。「犯人はお前だ!」式ではなく、松本清張を彷彿とさせる、淡々と警察等が調べ上げる事実を積み重ね、犯人を知らせる形の短編集で面白かった。ダイヤル電話、国鉄、平和台球場など、昭和の香りが漂う、なんだか懐かしいような世界。あの世界の方がミステリーにはマッチしてる気がする。「ローマ急行殺人事件」はもちろん、クリスティへのオマージュだが、なかなか面白い作りだった。私も列車の旅がしたい。
2021/01/29
セウテス
飛行機、船、新幹線などで発生する事件を描いた、いわゆるトラベルミステリだが、その一つ一つが着想に優れる本格推理になっている。タイトル「77便に何が起きたか」は、爆弾により墜落した飛行機の犯人探しに加えて、とある小さな町の住人が複数名搭乗していた謎を考える。他の作品もそうだが、一見ありふれた設定の事件でありながら、その中味に驚きの独創性が隠れている。「ローマ急行殺人事件」はクリスティ氏へのオマージュ作品なのだが、本家と逆の推理とでも言える様な、夏樹先生だからこそ出来た考えのミステリが、たいへん面白く難しい。
2021/07/10
涼
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2019/03/post-543d.html
2019/03/11
シンシア
今では成り立つことが難しいような列車や飛行機を使ったミステリー。懐かしく読んだ。夏樹静子さん今でも大好きな作家さんです。
2024/11/21
イエローバード
表題作は空中爆発した飛行機に爆弾を仕掛けたのは誰か、というミステリ。40年前の作品だから、日航ジャンボ機墜落などを思い出してしみじみ、ただ犯罪の動機のレトロさにはちょっとついていけなかった。もう一作、クリスティの『オリエント急行』っぽいのは面白かったのだが、読み終えても犯人がわからなかった。で、家族に無理やり読ませたのだが、結局「わからなくていいのでは?」と言われた。うーん、犯人知りたい……。
2021/08/07
感想・レビューをもっと見る