殺意の爪 (光文社文庫 こ 19-1)
殺意の爪 (光文社文庫 こ 19-1) / 感想・レビュー
ぐうぐう
殺人事件で容疑者が逮捕される。しかし真犯人は別にいる。それは誰か。小池真理子の『殺意の爪』は、巧みにミスリードを配置し、読者を翻弄する。いかにも怪しい人物、不自然な人物、まったく怪しくないからこそ推理小説の犯人に相応しいと思わせる人物、つまりはここには、犯人がいっぱい、なのだ。しかしこの小説は、単にミスリードの巧みさで済まない深さがある。誰もが犯人に思える構造は、誰もが罪を犯してしまうかもしれない現代社会を痛烈に照らしている。
2021/07/27
りん
解説にもある通り、"サスペンス小説"として面白い作品だったと思います。ミステリー小説としての側面ももちろんあると思いますが、派手なトリック、どんでん返し等はなく、しっかりと文章を読んでその中でちょっとずつ犯人がわかっていくような感じでした。この手の作品はしっかり読める文章じゃないとすぐに飽きてしまうのですが、この作品はしっかりと最後まで読ませてくれました。若干、人間ドラマに?がつく説明不足感のある点もありますが、特に破綻しているわけではなく、ある意味これがちょうどいい文量だったのかもしれません。
2022/11/09
元吉
★★★★☆
1998/09/12
ゆきち。
犯人わかった。ミスリードの配置は流石だった。
2013/01/20
dra-wrappin
意外にコメントが少ない…。こういうタイプのミステリィは純粋にハラハラどきどきさせてくれて、好感が持てる。本当に最後の方まで登場人物を何人も疑わせるように、筆が進められる。そして…。というありがちといえばありがちだが、私は充分に楽しめた。やや折原一氏を彷彿させる展開ではあった。
2010/07/21
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