本格推理 〈3〉迷宮の殺人者たち (光文社文庫―文庫の雑誌)
本格推理 〈3〉迷宮の殺人者たち (光文社文庫―文庫の雑誌) / 感想・レビュー
みつ
一般読者からの投稿による、謎解き推理小説の第3巻。その後作家として世に出た三津田、柄刀両氏の作品も含まれる。他の作品では、『狼たちの密室』『嵐の山荘』で用いたトリックが、現実的に可能かは別にしても、極めて斬新。『マグリットの密室』は、文字通りの「盲点」を主題に据えたもの。探偵役の名は乱歩の本名。一番面白かったのは高校生の投稿になる『時空館の殺人』。トリックの基本は大抵の読者なら予想できるが、解決部分で細かな手がかりを該当ページとともに丁寧に教えてくれるところは、巻末で選者が強調する「フェアプレイ」の典型。
2021/10/15
ペトロトキシン
この本の中の作家の何人がプロの作家として生き残っているのか思わず検索してしまった。二人生き残ってた。密室や館など推理小説で頻出する題材が多く用いられていたが、やはりプロのものと比べると見劣りしてしまうのは否めない。
2014/01/06
二葉
柄刀さん、三津田さんの投稿作が読める本書。両氏以上のトリックやアイデアの作品もありましたが、両氏以外デビューしてないのでここでしか読めず貴重。
2016/04/17
やらわか
館モノや密室などなど、全編これ本格といった内容。内容に出来不出来はあるものの、本格好きの心は満たされる。解説には鮎川が「アンフェア」について語っているのも面白い。こういう時代もあったんだなと感慨。
2020/10/25
キートン
酒亭「銀富士」の殺人は、鮎川先生も言っているように面白く読めた。 個人的にガッチガチの堅実な推理小説も良いが、こういう笑えたり、理屈抜きで楽しむことのできる小説は貴重だと思う。
2014/11/02
感想・レビューをもっと見る