妖霧の舌 (光文社文庫 た 21-2)
妖霧の舌 (光文社文庫 た 21-2) / 感想・レビュー
雪紫
昔よりオタクがあれなイメージを持たれていたしパソコン通信があった時代。色んな要素てんこもり。霧の殺人者はイタズラ予告に便乗して、そして犯人については意外性追及した結果おいおい、という犯人だったと思うのはわたしだけ?しかし、これの続きから先に読んでたから智久はこの後・・・(白目)。
空猫
ゲーム三部作と比べると普通(?)のミステリ。美男でIQ200オーバーの天才児,未成年で本因坊に君臨する囲碁棋士と有段の美少女剣士が探偵役という設定とオタク趣味の蘊蓄が散りばめられているという特徴に注目すればライトノベル的なプロットを持つものといえるかもしれない。1992年なので作中ではインターネットではなくまだパソコン通信だし,携帯電話は実用には程遠い時代の要素を含んでいる。宮崎勤事件に対してマスコミが極端にバイアスを掛けて報道したことでオタク=犯罪者イメージが蔓延していた雰囲気が分かるのが拾いもの。
2017/10/27
緋莢
連日、濃い霧が発生するという異常気象が起こる中、少女誘拐未遂事件が多発していた。ある日、類子は友人と出かけた先のパソコン売場で、モニターに「悪魔の警告!!」という怪文書が表示されるのを目撃する。そのパソコンを操作していた少女が殺されるという事件が発生し・・・
2017/03/06
yai
あぁ、はいはい!という意外な犯人。パソコン通信、フロッピー、駅の伝言板など化石盛りだくさんな作品でした。碁棋士の美青年 牧場くんが探偵役のシリーズ作品。抑揚薄く淡白ですが、懐かしい香り漂う昔ながらのミステリーって感じ。オタク棋士が出てくるんだけど、なかなか濃い。“ヤマなし、オチなし、意味なし”の頭取りがヤオイの語源だという、全く学ばんでいい知識を学びました。後半、尾行から同人誌即売会に乗り込むヒロイン……思わず手にした本の適当なページが濃い絡み⬅いるかココ!?と思い困惑and脱力。まァでも笑えたんで許す!
2019/11/07
やまだん
牧場智久&武藤類子シリーズの1作品。「匣の中の失楽」,「ウロボロスの偽書」シリーズなどを通じ,竹本健二の大ファンなので,竹本健二の作品をブックオフなどで見つけては,購入して読んでいるのだが,イマイチ当たりがない。この作品も,さほど面白いと思えなかった。犯人の意外性こそ,それなりにあるのだが,作品全体の雰囲気が古臭い。登場人物のセリフなども,内輪ネタっぽく,幼稚に感じてしまう。犯行そのものや動機も,時代を考えてもありがちなもので,今から見ると古臭い。竹本健二好きでない限り,読む必要はなさそう(40点)。
2016/08/04
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