本格推理 8 (光文社文庫 あ 2-20 文庫の雑誌)
本格推理 8 (光文社文庫 あ 2-20 文庫の雑誌) / 感想・レビュー
みつ
読者投稿の謎解き短編集8冊め。面白かったのは次の3作。『そして誰もいなくなった・・のか?』・・題名からも当然クリスティの有名な作品へのオマージュ。ひとりの登場人物についてある勘違いをして読み始め、その勘違いに気がついた段階で趣向には当たりがついたが、読みながら細かな伏線が確認できたのでこれも良し。『おしゃべりな死体』・・「読者への挑戦」以降の遊び心満載。探偵役の仮説とその否定の繰り返しから真相へ。『二隻の船』・・一種の倒叙もの。刑事コロンボ風。こんな刑事あり? と思わせてやりとりから徐々にミスが明らかに。
2022/05/21
二葉
再読。ほかのレビューにもある通り、自分が把握してるだけでも約半分の作家が個人で本を出している。それ以外の作品も数合わせみたいな極端に悪い作品もなく安定した一冊だった
2017/06/08
キートン
現在活躍中の作家陣のデビュー作あり、以前からアマチュア作家として活躍されていた方の作品あり、すでにデビューされている方の作品あり、そして今回が初めての投稿のアマチュア作家の方の作品ありと、全作の中で一番バラエティに富んでいる巻ではないかな。
2016/12/17
Tetchy
全12作。その出来映えにかなり明暗が分かれたアンソロジーか。以前までは全体の内、1,2作ぐらいの割合でこちらを唸らせる作品が見られた程度だったが、今回は4作が秀作だった。それは黒田研二氏の『そして誰もいなくなった・・・・・・のか』、小波涼氏の『少年、あるいはD坂の密室』、剣持鷹士氏の『おしゃべりな死体』、そして林泰広氏の『二隻の船』である。それ以外はやはりどれも似た設定の繰り返しで、食傷気味。でもレベルアップしてきたのは間違いない。次回に期待。
2009/08/20
Kid A
企画がマニアック過ぎて自分に理解できるのか自信がなかったが、この度読んでみた。まず目次を見ると自分でも知っている作家名がチラホラあり、なにかお得な気分に。 内容としては一篇のページ数が少ないためか解りやすい部分や説明不足と感じる箇所があったりしたものの、タイトル通り直球のフーダニット作品が多く、中にはかなり趣向を凝らしたものもあり自分のツボに大分ハマって楽しく読むことができた。 倒叙ではないものの、刑事コロンボ的な雰囲気で論理的にジワジワと犯人を追いつめる様が面白い『二隻の船』が個人的ベスト。おもろい!
2015/09/16
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