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黄金の鍵 (光文社文庫 た 4-23 墨野隴人シリーズ)

黄金の鍵 (光文社文庫 た 4-23 墨野隴人シリーズ)

黄金の鍵 (光文社文庫 た 4-23 墨野隴人シリーズ)

作家
高木彬光
出版社
光文社
発売日
1998-01-01
ISBN
9784334725358
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黄金の鍵 (光文社文庫 た 4-23 墨野隴人シリーズ) / 感想・レビュー

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Kircheis

★★★☆☆ 墨野隴人シリーズ第1作目。 どう考えてもその正体は名探偵神津恭介のはずだが、ややおかしい設定などもあり少なくとも本作のみでは断定しかねる。 事件は連続殺人と徳川幕府の隠し財産の謎が並列で描かれる。墨野の明快な推理は心地よいのだが、いかんせん隠し財産とか宝探しに全く興味が湧かないので流し読みになってしまった。 殺人事件の真相も特にひねったものではなく、すぐに見抜けるレベルのものだったのが残念だった。 次作に期待したい。

2021/02/08

HANA

墨野隴人シリーズ一冊目。本シリーズについては既読なので、探偵の正体はわかっているのだが、それを踏まえると違った角度からの楽しみが出来るな。内容は小栗上野介の埋蔵金に絡む殺人事件だが、伝奇的な部分は薄め。事件がタイミング良く語り手の周りで起き、事件を埋蔵金に絡める部分が強引だがそれはご愛敬か。面白いのは著者独特の『成吉思汗の秘密』等の古代の謎を解くベッド・ディテクティヴと現代の殺人の二つが同時に楽しめる所。最後こそ物足りないもののデーターを元に埋蔵金の場所に迫るのは、著者の自家薬籠中とする所で楽しめました。

2021/01/17

kagetrasama-aoi(葵・橘)

高木彬光作品、登録二十二作目。墨野隴人シリーズ、第一作目。“メリー・ウィンドウ”と綽名される村田和子が語り手。墨野隴人とその秘書上松三男が、殺人事件の解決と江戸幕府の隠し財産の発掘に絡み、スピーディーに展開します。幕末の小栗上野介の謎も興味津々!この作品で初登場する探偵役の墨野隴人も謎めいています。村田和子との関係も気になります。そしてバロネス・オルツィ女史の「隅の老人の事件簿」を再読したくなりました。

2020/02/27

ふじさん

埋蔵金の発掘計画に絡む殺人事件の謎を描いた「墨野隴人シリーズ」第一作。半世紀前に発表された作品とは思えない洒脱な話運びで、現代に於いてもさほどの違和感なく読めた。探偵役にアナリストという、恐らく当時は目新しかっただろう職業を宛がったセンスが巧み。狙い通りスマートでかつ謎めいた名探偵の演出に成功しており、人の好さが際立つ助手役と共に探求心旺盛な女性主人公を真実へ導いていく展開は満足感があった。黄金に関する講釈が冗長で犯人特定の興趣が蔑ろにされている印象もあり、現代的な味付けに慣れていると薄味には感じるかも。

2021/11/22

kinshirinshi

オルツィの「隅の老人」をもじった「墨野隴人」シリーズ第一作。洒落のような名前の探偵の正体は、もちろんあの人! 秘書の「上松」も、名前や性格から言って、きっとあの彼だろうな(笑)。内容は、小栗上野介と徳川埋蔵金をめぐる歴史ミステリに、現実の連続殺人事件をからめたもの。緻密な本格推理を期待していると拍子抜けするが、古き良き探偵小説が好きな人、そして高木彬光のファンなら読んで損はないと思う。ちなみに「推理小説マニアのことを日本では鬼と呼ぶ」というのは初耳だ。私、鬼だったのか…。

2021/01/13

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