本格推理 12 (光文社文庫 あ 2-26 文庫の雑誌)
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本格推理 12 (光文社文庫 あ 2-26 文庫の雑誌) / 感想・レビュー
みつ
読者投稿の短編集。現在作家活動をしている2氏の作品が含まれる。そのひとつ『地雷原突破』は、どうやってこの犯罪を成立させたかを丁寧に分析することで、自ずと犯人が絞られる作り。もうひとつの『消えた指輪』は大学の推理研が旅行に出た際の事件。謎解きは地味だが、文章と会話が抜きん出ている。他では『壁の見たもの』で、一種の大胆な叙述トリックにしてやられた。雪の上の足跡を扱った『翼ある靴』は、先行例もありそうだが、物語の作り込みで読ませる。『霧湖荘の殺人』は、雰囲気描写に優れ、幕が下されるまでサスペンスを高めてゆく。
2023/09/13
二葉
再読。後にプロデビューした投稿者が数名いる今作。何でこの作品が、?と思う作品もありますかど、、、
2019/04/03
TON
久々に発掘されたんで、シリーズまとめて再読中。結果論というか、やっぱり後にプロデビューされた方はデビュー前から読みやすくて面白い作品が書けるんだなぁ、と改めて感じました。
2020/05/08
Tetchy
トリック・ロジックはもとより推理「小説」としての物語の部分を重視するようになった。そしてそれら物語に熟成したワインのような味わいをもたらせるのはなんといっても文章の力である。今回はその文章力が非常に際立ったものがあった。全13編中、もっとも優れていたのはやはり現在作家として活躍している光原百合と石持浅海氏の2名の作品だった。これら「消えた指輪」と「地雷原突破」は文章のみならず物語としてもしっかりとしており、本格ミステリが奇想天外なトリックのみに支えられているのではないことを見事に証明してみせた。
2009/09/05
kanamori
☆☆
2011/08/21
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