うわさ (光文社文庫 こ 19-3)
うわさ (光文社文庫 こ 19-3) / 感想・レビュー
アッシュ姉
さすが短編の女王。再読でも面白い。結末が分かってても楽しめるってすごい。ざわざわぞわぞわからの納得のオチがたまらない。裏表紙の著者写真が可愛くて、これまたたまらん。
2021/11/21
ぐうぐう
1996年に単行本として刊行された『うわさ』の文庫版の裏表紙には、ホラーミステリー傑作集と説明があるが、そのイメージで読むと心地の良い裏切りと遭遇することになる。巻頭に配置された「独楽の回転」が象徴的だが、ここには霊的なものもなければ、おどろおどろしい設定もない。異常なほどにエネルギッシュな夫に苦悩する妻の物語は、どこにでも転がっているわけではないかもしれないが、荒唐無稽な人物造形では決してないのだ。熱く一方的に語る夫に回転し続ける独楽を連想する妻の視点で進行するストーリーは、(つづく)
2022/11/30
のぼる
主人公の行く手には、きっと真っ暗な深い落とし穴が待ち受けているはず。 それを分かりながら読む。それでも、ドキドキ感がある。「災厄の犬」は、途中で少しキングの本を読んでいる時の雰囲気を感じた。 小池さんの作品を読むと、たまにキングを読みたくなる。
2018/10/18
Yun
表題作を含む4編の短編集。日常に潜む恐怖が描かれている。ホラーミステリーとのことだがホラー色はさほど強くない。誰もがちょっとしたきっかけで壊れていく様が手に取るように描かれている。ただ、短編集という事で多少の物足りなさは感じた。
2015/12/03
シュラフ
短編集。「独楽の回転」 「災厄の犬」 「ひぐらし荘の女主人」 「うわさ」 の4作品が収録されている。表題の「うわさ」は、介護先の老女を殺したと噂されている中年女が主人公。この中年女はその昔にヤクザと同棲していたことがあるなど少々複雑な過去を持ち、また元介護先の老人宅に合い鍵を使っては無断で侵入するなど少々ややこしい女である。あろうことか この中年女に近所の大学生が覗き見をきっかけに親しくなっていく。大学生の中年女に対する弁護に調子にのった女は・・・。あー、世の中には怖い人たちがいるもんだとの感想かな。
2015/07/26
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