鳩笛草,燔祭,朽ちてゆくまで (光文社文庫 み 13-4)
鳩笛草,燔祭,朽ちてゆくまで (光文社文庫 み 13-4) / 感想・レビュー
夢追人009
生まれながらに超能力を持つ女性3人の苦悩の人生模様を描く中編SFミステリー秀作集。『朽ちてゆくまで』辛く悲しいでしょうけど予知能力者・智子さんの今後の人生に幸あれと祈ります。『燔祭』パイロキネシス・淳子さんは許し難いけどせめて己の信じる道を歩んで欲しい。『鳩笛草』生きろ!(と言うより彼女を生きさせて下さいと神様に祈ります)読心力なんかなくても貴子さんは立派に刑事として一人前なのだから。彼女には横山秀夫作の似顔絵婦警・平野瑞穂と共に頑張って欲しいですね。でも何より人間味ある優しい大木刑事と末永くお幸せにね。
2018/10/06
kaizen@名古屋de朝活読書会
「朽ちてゆくまで」不思議な話。長編小説の一部を切り出した感じ。やや不完全燃焼。予見能力と記憶喪失という2つの事象を組み合わせたところは妙味がある。詳細を書き直して長編にしてもらえると嬉しい。あるいは、もう少し、切り刻んで短編集か掌編集に入れるか。 「燔祭」嫌な話が2つ。できれば別々の方が嬉しい。悲しさが二倍。 「鳩笛草」能力が切れ切れになり不安に陥る刑事。3話とも超能力者だけど、不遜でないところがよいのかも。
2013/05/11
相田うえお
★★★☆☆ 予知夢,念力放火,接触透視の超能力話3本。念力で何でも燃やしちゃう能力は凄くインパクトあるよね。クロスファイアの燃えるシーンがやっと頭から消えたのに。またぞぞっ〜。ただどう考えてもこの能力は流石に無いでしょ。ここで皆さん!地球上の生物が持っている能力がもらえるなら何がほしいですか?例えば鳥の羽,コウモリの超音波,魚の水呼吸,タコの吸盤,蜘蛛の糸,蛍の光,トカゲのシッポ,カメレオンの舌と擬態,イカの墨,ウナギの電気,ありゃ?これらは超能力じゃなくて戸田恵梨香さんみたいなスペックになるのか?
2016/06/25
ゆか
超能力のお話が3編。個人的には一つ目の話がとても好きでした。謎めいた過去を主人公と一緒に辿っていく感じがワクワクドキドキじした。2つ目はクロスファイアの前編ともいうべきお話です。この話を読んでからクロスファイアを読むと深みが増します。3編目は、前の2編と違って、自分の事をわかって心配してくれる人がいる状態なのが救われた。超能力物の話も多い宮部さんですが、かっこいいだけではなく、切なさが満載なのでお勧めの一冊です!
2016/06/09
さっとん
超能力を持つ女性の物語3編からなる中編小説。 超能力がテーマになってはいますが、その能力のもつ者としての悩みや葛藤、またその周りの人との掛け合いに人間味が溢れていて深みがありました。 一つ一つの物語が短すぎず長すぎずとても読みやすかったです。
2018/07/23
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