絢爛たる殺人: 特集・知られざる探偵たち (光文社文庫 あ 2-30)
絢爛たる殺人: 特集・知られざる探偵たち (光文社文庫 あ 2-30) / 感想・レビュー
Tetchy
編者は鮎川氏が監修となっているが実質芦辺氏が95%は掲載作品を決定しているであろうアンソロジー。兎にも角にもマニア垂涎という形容がぴったりの濃厚な内容で、逆に自分が本格ミステリマニアでないのを知った次第。しかし、これら昭和初期の本格推理(探偵)小説を読んで意外だったのは、真相が名探偵によって暴露されるのではなく、犯人の独白や手記によって暴かれる事。これは欧米の名探偵達があまりに神がかり的に事件を看破することに対するアンチテーゼなのか、それとも遠慮なのだろうか?
2009/09/20
kanamori
☆☆★
2011/09/21
wm_09
こういった発掘もののアンソロジーはよく、編者の個人的な思い入れが反映されすぎてあまり面白くないことがあるのだが、これは芦辺氏の思い入れ全開ではあってもどれもレベルが高く、発掘されたのが納得できる内容。岡村・宮原の奇想をぎりぎり現実的に処理する手際は見事だし、それが向こう側に突き抜けた鷲尾作品も面白い。坪田作品は地味だが丁寧な仕上げ。そして「むかで横丁」は奇跡的。神様仏様山沢様。(稲)
2009/09/27
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