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涙流れるままに 上 (光文社文庫 し 5-30 吉敷竹史シリーズ 15)

涙流れるままに 上 (光文社文庫 し 5-30 吉敷竹史シリーズ 15)

涙流れるままに 上 (光文社文庫 し 5-30 吉敷竹史シリーズ 15)

作家
島田荘司
出版社
光文社
発売日
2002-01-01
ISBN
9784334732608
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涙流れるままに 上 (光文社文庫 し 5-30 吉敷竹史シリーズ 15) / 感想・レビュー

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Kircheis

★★☆☆☆ 島田荘司氏の作品中屈指のボリュームを誇る長編。 通子の行動、性格が不快で、通子パートがダラダラ長いのが苦痛だった。結局は自分のやった都合の悪いことを隠したくて、尊厳を無くしていっただけではないか。単なる登場人物の1人に過ぎないのであればまだしも、吉敷の想い人だというのに抵抗がある。 逆に吉敷パートは冤罪が生まれる過程が真に迫って描かれており、惹きつけられた。 吉敷の恩田に対するアドバイスが非常に的確。刑事辞めて弁護士やればいいのに。 藤倉兄弟の名前が出たところで下巻に続く。

2019/08/22

chiru

通子という女性の子供時代と、冤罪事件が交互に出てきて、二つの謎めいた過去に引きこまれます。 通子が怯える『首無し死体』が何を象徴してるのか、想像通りの忌まわしい出来事に繋がりそう。 とくに、通子の思春期が、母親も頼れる大人もいなかったことは憐れでしかなく、性的な回想に辛く重苦しい気持ちになりました。 明日は下巻へ・・・。

2018/02/04

流竜会

島田さん作品のヒーロー「吉敷」の集大成ともいうべき、また島田さんが作品を通して伝えたい「冤罪」「組織」「ほんとうに人を愛することの素晴らしさと難しさ」を、様々な読者層を意識しながら描かれたと思われる作品です。通子の回想の文章が面倒臭く感じる点、冗長感には賛否あるようですが、それが作品の質を落とすとは私には思えませんでした。島田荘司ファンなら手元に置いておきたい傑作編と思います。作品の感想は、下巻にて。k

2015/08/23

tengen

吉敷竹史シリーズ15。上巻。 吉敷竹史の元妻・加納通子の性に紛れ込む首無し男。 通子の辿った数奇な生い立ちが描かれる。 幼少期の事故や身内の死。 複雑な性格形成の元となった中学時代。 ☆ 吉敷竹史は、上司・峯脇が関わった事件の冤罪を訴える死刑囚の妻と出会う。 40年前に起こった峯脇の強引な取り調べによる間違いを調べることに心が揺らぐ。 「冤罪は警察官の恥の前に日本人の恥だから」 またもや吉敷の逸脱捜査が始まる。 ☆彡 こうして面倒くさい女が誕生した。。。

2022/10/05

Ayumi Katayama

15年ぶりの再読。『盲剣楼奇譚』を読んで久しぶりに吉敷刑事に会いたくなったことがきっかけだが、死刑冤罪がテーマであるということも再び紐解くことになった理由の一つ。冤罪事件は「恩田事件」。どうしたって「免田事件」と重なるが、実際「免田事件」を参考にしているのだろうと思う。それだけでなく「袴田事件」や「狭山事件」なども彷彿とさせる。世間から見向きもされず、いやむしろ白眼視されながら巨大な司法との闘いを強いられる冤罪被害者、そしてその家族の姿はあまりにも痛々しい。

2019/11/13

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