沈黙の函 [新装版] ―鬼貫警部事件簿 (光文社文庫)
沈黙の函 [新装版] ―鬼貫警部事件簿 (光文社文庫) / 感想・レビュー
セウテス
鬼貫警部シリーズ第16弾。「蝋の鶯」をリライトする際に、漢字の問題があり本作タイトルとなったらしい。北海道より貨物便で届けられた、レコードの入っている筈の函から、出てきたのは人間の首であった。首の主は不思議にも函館からその函を、東京へと送った本人であった。「黒いトランク」系のトリックですが、此方の方がすっきりと推理しやすい。鬼貫警部が終盤にしか登場せず、出て来た後は見事にトリックを解いて仕舞うので、鬼貫ファンとしては物足りなさを感じる。鮎川氏はレコードコレクターらしく、蘊蓄話が好きな人には堪らないと思う。
2015/11/06
コロチャイ
鬼貫警部補シリーズは初読だ。イントロが精緻に描かれ、音楽の素養が激烈だと思った。私には理解できないが凄まじい物語りだと思った。しかも半分ものページを費やし、やっと殺人事件が起こった内容も呆気にとらわれた。そして謎解きの主たる鬼貫警部は後半に出てきて解決する。謎解き物としては少し異質なものだと思った。しかし登場人物の心理描写は秀逸だと思った。
2024/11/20
☆エンジェルよじ☆
レコードとロシア語が繋がっていて面白かった。時刻表を見ながらのトリックがメインではなく登場人物も少なく犯人は途中で予想出来ちゃった(#^.^#)丹那刑事も初老になってしまったのね。。
2012/10/08
ホームズ
まずは音楽やレコードについての話が興味深かった(笑)遺体発見の場面は結構良かったけどその後の展開が少し大人しくなってしまった感じがするかな。私立探偵が登場してみたり中々良かったとは思いますが(笑)登場人物が少なく犯人はある程度予想しやすいですね(笑)鬼貫警部の登場が今回は特に少ない(笑)丹那刑事も少なかったですけどね(笑)
2010/12/22
hit4papa
著者の音楽趣味が満載です。くどくはないのですが蘊蓄話しは、興味がなければ退屈してしまうでしょう。箱から出てきた首だけ死体は衝撃的ではあるのだけれど、犯人がそこまでする理由が希薄です。ワンアイディアとも思えるトリックありきのミステリですね。
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