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修羅の器 (光文社文庫 さ 16-6 光文社時代小説文庫)

修羅の器 (光文社文庫 さ 16-6 光文社時代小説文庫)

修羅の器 (光文社文庫 さ 16-6 光文社時代小説文庫)

作家
澤田ふじ子
出版社
光文社
発売日
2003-11-12
ISBN
9784334735920
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修羅の器 (光文社文庫 さ 16-6 光文社時代小説文庫) / 感想・レビュー

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星落秋風五丈原

身分にとらわれず、能力ある者をどしどし取り立てた革命児・信長。けれどやきものに関しては、出自にとらわれず素晴らしいものを愛でるわけではなかった。この時点で彼は全国を統一したわけではないのだから、やはり、いざという時に自分のために働いてくれる兵となり、戦費の支えをしてくれる地元を優遇するのは、当然の処置なのだろう。しかし、他の地域に全く生産を禁じてしまう所が、いかにも極端な性格の信長らしい。このように不当に潰されていったもう一つの文化がある事を知らずして、真の歴史は語れまい。

2004/02/07

てっしー

今ひとつ。題名からもっと陶器そのものにスポットが当てられるのかと思ったが、その点からは期待はずれ。常滑焼の産地の一小大名・水野監物から見た、いたって普通の信長・秀吉記がメイン。時の権力に振り回された常滑焼の衰亡にイマイチ感情移入できなかったのは、完成品としてのやきものは出てきても、実際に焼く場面や陶工が全く出てこなかったからかな。土の匂いを感じなかった。ただ、大名が常滑焼の復興を賭けて、千利休等の有名人に茶会で使ってもらおうと裏で画策する場面は、現代のブログ商法にも通じていて面白いと思った。

2012/10/10

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