こんなにも恋はせつない (光文社文庫 に 13-19)
こんなにも恋はせつない (光文社文庫 に 13-19) / 感想・レビュー
ミカママ
「せつない」という言葉は好きじゃない。使い古されすぎていて。編者でありラストの短編も記した唯川さんは、恋をして「割に合わないこと」とおっしゃっている。人は出会い、惹かれあい、すったもんだがあって終結する。恋愛が始まった頃の至福の時間に比べて、その後に延々と続く焦ったさや、やるせなさに費やすエネルギーの膨大さ、をもってして。それでも人は性懲りもなく恋に落ち、失って途方にくれる。森瑤子さんや江國香織さん、田辺聖子さんなどなど、当代きっての名手の手による恋愛短編集。最高にいい時間を過ごさせてもらった。
2021/09/30
TATA
職場文庫から拝借。恋愛作品のアンソロジー。江國さん、小池真理子さん、山田詠美さん、川上弘美さんとかなり豪華な作家さん達だけど普段あまり読まないな。短編が多いから致し方ないのか随分とひねりの効いた作品が多い。あとがきをの「さまざまなコクと毒を持つ美酒」とのくだりに得心。まだまだ恋愛の境地なんかには辿り着けないことがよく理解できました(泣)。高樹のぶ子さんの「ドン・ジョバンニ」が好み。
2020/12/14
佐島楓
男女が出逢い、惹かれあう、ただそれだけのことなのに、なぜこれほど多くの物語が紡がれ続けるのか。現代であっても、いや、だからこそ、謎も増えてゆく。
2014/06/11
はる
うーん、恋愛小説って何度読んでも飽きないなあ。笑 いろんな作家さんがいて、少し恐怖と薄気味悪さも混ざったような恋愛短編集。 よく読む作家さんが多く載っていたので手に取ってみたが、1番心に残り、美しいなあと感じたのは藤堂志津子さんの「グレーの選択」。
2021/03/02
馨
藤堂志津子さん著の『グレーの選択』が印象的でした。 人生には時にグレーも必要なんだってことを学んだ作品でした。 白黒はっきりさせることはすっきり明確になっていいけど恋愛や社会生活において、少しぐらいは曖昧さも許せるような柔らかい考え方もできなくちゃいけないんですね。
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