アリア系銀河鉄道 (光文社文庫)
アリア系銀河鉄道 (光文社文庫) / 感想・レビュー
セウテス
三月宇佐見のお茶の会シリーズ第1弾。紅茶好きの宇佐見博士が、時空を越え移動した先で壮大な謎解きをする、5つのファンタジーミステリ短編集。「ノアの隣」では伝説の大洪水の神話の世界で、進化論や巨大建造物移動の謎。「探偵の匣」は次々と現れる探偵役の推理が、「毒入りチョコレート事件」の様に、見事な論理を展開し読み応え抜群。「アリア系銀河鉄道」は宮沢賢治の名作を基に、宇宙と人の繋がりを描こうとした。どれもスケールが巨大すぎて、ミステリの謎解きと言うよりロマンや新しい試みの広さに、素直に驚いて感動して楽しんで欲しい。
2017/02/07
ヒロユキ
今までに読んだことのある柄刀さんの本の印象と、硬質的な文章からあまりイメージがわかなかったけど、今作で初めて柄刀さんが夢想家と言われる由縁がわかった気がします。トリック自体はあまり好みではなかったけど宇佐美博士が旅する舞台のバックボーンが短編の落ちとして余韻を残してます。
2012/03/16
usarlock
不思議な世界に飛ばされた宇佐見博士がそこで起こった謎を解決していくSFミステリ短編集。個人的には「言語と密室の~」と「探偵の匣」が良かった。「言語~」は字義が現象化する部屋で起きた密室殺人というファンタジックな設定。「探偵の匣」は他と比べて普通だな、と思っていたら最後にポカーンとさせられた。何か変だとは思ってたのに…。面白かったので続きも早く読みます。ロマンチストな柄刀さんの他作品にも挑戦してみようかな。
2014/09/11
coco夏ko10角
第1弾。特殊設定ファンタジーミステリー連作短編。特殊だから他作品に比べてちょっとエネルギーいるかな。でもたまにはこういうのもいいかも。ちゃんとした感想は次巻で
2021/09/04
モルワイデ鮒
幻想的でロマンチックで独創的で論理的で遊び心に満ちていてもう語彙力が追いつかない。ゾクゾクするほど面白い。宇佐見博士と様々な世界を旅した先にこんな気持ちにさせられるなんて。ノベルスで一度読んだのに。鈍い記憶力と洞察力も悪いことばかりではない。解説 あとがきを先に読んではいけません。
2023/05/05
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