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夜陰譚 (光文社文庫)

夜陰譚 (光文社文庫)

夜陰譚 (光文社文庫)

作家
菅浩江
出版社
光文社
発売日
2004-09-10
ISBN
9784334737474
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夜陰譚 (光文社文庫) / 感想・レビュー

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ひょろ

美しさ、年齢、仕事のできる女、女子力、様々な物差しで外界から評価される女性。それは裏を返せば、女性が様々な恐怖に日夜晒されているということである。そんな女性ならではの恐怖の形を描いた作品。男性の私が読んでいてもかなりぞっとするものがあるのだから、女性ならなお怖気だつのではないだろうか。静謐という言葉が似合う菅作品の中に垣間見える闇がある。

2016/02/13

Yu。

目の付け所が恐れ入り、巧みな情景描写に表れる幻想、耽美、嫉妬や狂気と、様々な思いに囚われた女性達の顔が覗ける九つの話。それぞれバラエティに富んでおり、とても個性的で強・弱の違いが楽しめます。シニカル含んだオチがたまらない『夜陰譚』『美人の湯』は余韻に浸れり好きですね。でも、何と言ってもストーリー展開もさることながら、嫉妬心というものが美しいとさえ思えてしまう『白い手』はお気に入りです。

2014/05/24

四葉

こちらは人の暗い部分を書ききってホラーとした作品。恐ろしさと生々しさが入り混じり不気味な仕上がりになっています。表題作「夜陰譚」は本来の自分を物質化して表した物語。自分以上に自分に詳しいのは恐ろしい。

2012/06/21

Spok

女のあらゆる怖さを見事に描いている。怖いと思いながらも自分の中の狂気が同調するのを感じるのがさらに怖いぃ。つぐない、桜湯道成寺、美人の湯はドッロドロで好き。

2015/06/05

おかだん

この人の作品は最近のSF物しか読んだことが無かった。「面白いけど、なんだかベタっとした所があるなー」と、いつも感じたのだけど、このミステリー作品ではソレが全開。男性が描く女と違って、内から湧き出してくる気持ちの悪さ。多分SFだとうまくその辺が薄められ、いい塩梅になってたのだろう。日本舞踊の世界が舞台の作品、「男の人がやった方が…」って一文があり、主人公は男性?性別の違いで作品の意味がころっと違ってくる。作者の謎かけかな。

2023/01/19

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